4 河川、港湾、海岸の環境整備
(1) 河川の環境整備
ア 河川の環境整備
河川の高水敷等を整備し、自然環境との調和を図るとともに、水と緑のある公共の空地を確保し、地域住民に憩いとレクリエーションの場を提供するため、53年度は事業費61億380万円(うち直轄事業費43億5,180万円、補助国費5億8,400万円)で、143河川(直轄80河川、補助63河川)について緑地、河川公園、遊歩道等の基盤整備を行うとともに、助成を行った。
イ ダム周辺の環境整備
ダム周辺の環境を整備し、その周辺の自然環境との調和を図るとともに、貯水池の持つレクリエーション効用の発揮を図るため、53年度は継続実施中の25ダムに、新たに川俣ダム等10ダムを加え、合計35ダムについて事業費14億5,000万円(うち直轄事業費7億5,700万円、補助事業6億9,300万円)をもって、法面保護、緑化対策等の基盤整備を行うとともに、助成を行った。
ウ 砂防設備周辺の環境整備
都市周辺における砂防設備の環境を整備し、自然環境との調和を図るとともにレクリエーション空間を提供するため、53年度においては国費2億3,800万円(事業費7億1,400万円)で、北海道発寒川等14渓流において高水敷整備、緑化等に対する補助を行った。
(2) 港湾の環境整備
ア 港湾における緑地等の整備
港湾において快適な環境を創造し、能率的に港湾活動を営むため、港湾緑地等の整備に対し補助を行っている。
53年度は美しい港湾を整備し、港で働く人々及び港を訪れる人々に憩いの場を提供し、さらに、地域の環境を保全・創造するため、緑地等の整備に対し、東京港等69港において、国費31億2,800万円(事業費75億4,000万円)をもって、補助した。
イ レクリエーション港湾
近年、ヨット、モーターボート等による海洋性レクリエーションが盛んになりつつあるが、限りある自然を有効に利用するため、無秩序な利用を避け、自然環境の保全に十分留意しつつレクリエーション港湾の整備を図る必要がある。
53年度においては、前年度までに着工した大阪港等8港のレクリエーション港湾の整備を継続して実施した。
(3) 海岸の環境整備
潤いがある豊かな海岸環境を創出し、併せて海岸の利用の増進を図るため、52年度に引き続いて離岸堤、階段式護岸、遊歩道等の施設の整備、養浜、海岸背後地の植栽等を行う海岸環境整備事業を実施することとし、53年度は、国費17億3,300万円(事業費51億9,900万円)をもって神戸、千葉等全国66か所における事業の補助を行った。