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第1章 環境行政の進展と環境の現状

 環境問題は、今や我が国のみならず、人類共通の課題となっている。特に、高度成長の過程で深刻化してきた我が国の環境汚染は、その後の努力ににより、一部には改善が見られるものの、依然として深刻なものがあり、問題はますます多様化、複雑化している。一方、資源・エネルギー問題を中心とする世界的規模での経済諸条件の変化は、我が国経済社会の各面にも大きな影響を与え、これまで逐次整備され、充実されてきた環境行政はこうした変化する状況の中で、新たな展開を求められている。
 ここでは、我が国の環境行政が今後進むべき方向を検討するため、これまでの環境行政の進展の過程を振り返るとともに、我が国における環境の現状を概観することとしたい。

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