3 野生鳥獣に関する各種調査の実施
野生鳥獣の保護対策を強化するため、その基礎となる各種の調査研究を引き続き進める。
(1) 水鳥調査
ハクチョウ、ガン等水鳥の主要な渡来地である全国の主要湖沼を対象とし、鳥類等の生息状況、土地利用の状況等をは握して、その生息環境の保全対策をたてる。
(2) タンチョウ調査
タンチョウの生息する北海道の風蓮湖周辺の湿原の実態を調査し、生態系を概括的には握するとともに各種の開発行為の湿原に及ぼしている影響について調査し、タンチョウの保護対策をたてる。
(3) 特定鳥類等調査
絶滅のおそれのある鳥類及びこれに近い状態にある鳥類並びに特有の生態系を有する島しょに生息する鳥類の保護対策をたてるため、引き続き小笠原列島の父島等11島しょで所要の調査を行う。
(4) その他の調査研究
ほ乳類として今世紀まれにみる発見といわれるイリオモテヤマネコの保護を図るため、その生態を研究するほか、引き続き干潟の生態研究を進める。また、絶滅のおそれのある鳥獣については、その人工増殖、その他保護のための具体的な方法等について検討を行う。