第2節 一般廃棄物


1.一般廃棄物(ごみ)


(1) ごみの排出量の推移
ごみの総排出量及び1人1日当たりの排出量は、第二次石油危機の昭和54年度以降にやや減少傾向が見られた後、昭和60年度前後から急激に増加し、平成2年度からは横ばいないし微増傾向が続いてきましたが、平成13年度からは3年連続でわずかに減少しています(1-2-1図)。

1-2-1図	ごみ総排出量及び1人1日当たりの排出量の推移


(2) ごみ処理方法の推移
ごみ処理方法の推移を見ると、ごみの処理方法については、資源化されるごみの割合は着実に増加しており、平成15年度は18.3%となっています。また、直接最終処分されるごみの割合は着実に減少しており、平成15年度は3.6%となっています(1-2-2図)。

1-2-2図	ごみ処理方法の推移


(3) ごみ処理事業費の推移
ごみ処理にかかる経費の総額は、1兆9,600億円であり、国民1人当たりに換算すると、1万5,400円となり、前年度より3,400円減少しています(1-2-3図)。

1-2-3図	ごみ処理事業経費の推移


2. 一般廃棄物(し尿)


(1) し尿処理の推移
し尿処理人口の推移を見ると、浄化槽人口がほぼ横ばいの推移であるのに対し、公共下水道人口(平成15年度実績 7,817万人)の増加により、これらを合わせた水洗化人口(平成15年度実績 1億1,105万人)は年々増加しています(1-2-4図)。

1-2-4図	し尿処理形態人口の推移

平成16年度末の浄化槽の設置基数は863万基(平成15年度867万基)で、前年度と比べて減少しました。内訳を見ると、合併処理浄化槽(し尿と生活雑排水の処理)が233万基(平成15年度215万基)と増加しているのに対し、単独処理浄化槽(し尿のみの処理)が630万基(平成15年度651万基)と大きく減少しており、その結果、合併処理浄化槽の割合は27.0%(平成15年度24.9%)に上昇しています。国庫補助制度の充実等により合併処理浄化槽の整備が進む一方、平成12年の浄化槽法改正によって単独処理浄化槽の新設が原則として禁止され、合併処理浄化槽への設置替えや下水道等の整備により、単独処理浄化槽の廃止が進んでいることが影響しているものと考えられます。

(2) し尿及び浄化槽汚泥の処理状況の推移
平成15年度の実績では、し尿及び浄化槽汚泥2,853万klはし尿処理施設又は下水道投入によって、その96.6%(2,756万kl)が処理されています。
また、海洋投入処分量は、84万klと計画処理量の2.9%を占めていますが、その割合は年々わずかずつ減少しています。なお、海洋投入処分については、平成14年2月より現に海洋投入処分を行っている者に対して5年間の経過措置を設けた上で禁止されました。

コラム 13 ギネスに挑戦「全市いっせいごみ拾い大作戦」世界記録突破

大分市では、平成17年度より重点施策として「日本一きれいなまちづくり」運動を推進しています。この運動は、ごみを拾い、まちをきれいにすることを通じ、市民と行政の間に一体感が醸成されることを期待しての取組です。さらに、こうした取組により、地域コミュニティの再生や安心・安全のまちづくりなど、本市がめざす市民参加と協働によるまちづくりへの大きな推進力となることも期待されています。
こうしたなか、平成17年8月7日に「日本一きれいなまちづくり」運動の一環として、ごみ拾いのボランティア参加数を競う、ギネスに挑戦「全市いっせいごみ拾い大作戦」が実施されました。ギネスに挑戦という話題性のある取組を行い、子どもからお年寄りまでひとつの目標に向かって汗を流すことにより、地域の連帯感がよりいっそう強化されることを期待するものでした。
当日は、午前7時に開始コールを行いごみ拾いがスタートし、家庭ごみ以外で公共の場所にある散乱ごみを拾って、市内に744カ所設置された集積会場へ持ちこまれました。午前9時時点で早くも目標を大きく上回る、9万7,239人を記録し、北九州市の記録(7万4,206人)を超え、世界記録を突破しました。正午には、市長の終了コールで、ギネスに挑戦「全市いっせいごみ拾い大作戦」は終了しました。その後、事務局での最終集計の結果、参加ボランティア数、14万6,679名、集まったごみ量、168.2トンの記録が確認され、現在、ギネス社に記録の申請中です。
今回のイベントでは、教育委員会が小中学校に対し、この取り組みを環境教育の一環と位置付けて呼びかけ、多くの方が参加されました。
イベント後は、市内の多くでボランティアごみ拾いをする市民を見かけるようになり、市のごみ処理施設へのごみの搬入量も毎月減少を続けています。
一つの大きなイベントが、市民と協働のまちづくりを進めていく大きな契機となったといえます。

コラム13	写真 ギネスに挑戦




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