第7節 里地里山の保全と持続可能な利用

里地里山は、二次林を中心に水田等の農耕地、ため池、草地等を構成要素としており、人為による適度なかく乱によって里地里山特有の環境が形成・維持され、固有種を含む多くの野生生物を育む地域となっています。全国の希少種の集中分布地域の5割以上が里地里山にあたります。
環境省では、全国各地のさまざまな主体による里地里山における保全・再生活動を促進するため、国、地方公共団体、専門家、地域住民、NPO等が連携・協力して、保全再生のための体制づくりを行い、地域戦略の策定、保全管理の実践、再生整備の実施、普及啓発等を行っていく「里地里山保全・再生モデル事業」を実施し、平成18年度までに、全4地域で地域戦略を策定しました。
文部科学省では、棚田や里山といった地域における人々と自然との関わりの中で形成されてきた文化的景観の保存活用のために行う調査、保存計画策定、整備、普及・啓発事業を補助する文化的景観保護推進事業を実施しました。
農林水産省では、地域の創意と工夫をより生かした「元気な地域づくり交付金」により、自然再生の視点に基づく環境創造型の整備を推進しました。また、上下流連携いきいき流域プロジェクトにより、里山林等における森林保全活動や多様な利用活動への支援を実施しました。


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