2 生態系ネットワーク
地域固有の生物相の安定した存続、あるいは減少した生物相の回復を図るためには、十分な規模の保護地域を核としながら、それぞれの生物の生態特性に応じて、生息・生育空間のつながりや適切な配置が確保された生態系ネットワークを形成することが必要です。
生態系ネットワークの必要性は、「新・生物多様性国家戦略」、「21世紀の国土のグランドデザイン」(平成10年3月)において位置付けられています。
一方、既に生態系ネットワークの考えを生かした事業、制度や構想は展開しつつあります。
国有林においては、「緑の回廊」の設定を進めており、平成17年4月1日現在、19か所約391千haが設定されています。
また、各省庁の関係分野の連携による生態系ネットワーク形成の総合的・横断的な推進を図るため、農林水産省、国土交通省及び環境省が共同で計画及び事業における手法の考え方や方策事例をまとめたほか、河川や農業用水路などの身近な水域における魚類等の生息環境改善のための事業を、農林水産省と国土交通省が連携して実施しました。