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第1節 

3 化学物質に係る新たな課題への対応

 環境省においては、化学物質の内分泌かく乱作用に関しては、新たな取組方針である「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について−ExTEND2005−」に沿って学校や地域における自然観察活動を活用する「野生生物の観察」、メカニズム等の基礎的知見を得るための「基礎的研究の推進」、科学的に不明確なことが多い中での情報提供推進のための「情報提供とリスクコミュニケーション」等、新たな視点からの取組を進めます。また、生態系等への影響を捉えるため「環境中濃度の実態把握及び暴露の測定」、生態系への影響を中心とした内分泌かく乱作用についての「影響評価」手法の確立と試験の実施に取り組みます。また、国際シンポジウムの開催や国際共同研究等を通じ、国際的な連携を強化します。
 厚生労働省においては、平成16年度に公表した内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会中間報告書追補その2の行動計画に基づき、試験法ガイドラインの整備、低用量問題を解決するための調査研究及び継続的なリスクコミュニケーションの実施等を進めます。
 経済産業省においては、国際的な動向に留意しながら、化学物質の作用に関する試験評価手法の確立を目指し、スクリーニング試験法の開発等を引き続き推進します。
 このほか、小児等の健康影響を未然に防止する観点から、化学物質に関する小児等の特殊性(暴露・有害性)を考慮したリスク評価手法の開発に取り組みます。

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