(3)基本指針に基づく施策
ア 排出インベントリー
平成15年12月にダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)の見直しが行われました(図5-3-7)。それによると、9年の日本のダイオキシン類の年間排出量は約7,680~8,140g-TEQ、14年は940~970g-TEQで、9年からの5年間でおおむね88%の削減がなされたと推計されています。15年の予測値では約91%削減と削減目標は達成される見通しです。
イ ダイオキシン類に関する検査体制の整備
ダイオキシン類の環境測定における的確な精度管理を推進するために定めた「ダイオキシン類の環境測定に係る精度管理指針」の普及を図るために、平成15年度に環境省が実施するダイオキシン類の環境測定を伴う請負調査については、環境省が測定分析機関に対し同指針に規定された事項等が実施されているかの受注資格審査を行い、ダイオキシン類に係る環境測定を的確に実施できると認めた機関であることを引き続き受注先の要件にしました。また、「ダイオキシン類の環境測定を外部に委託する場合の信頼性の確保に関する指針」に沿ってダイオキシン類測定を進めました。さらに、分析技術の向上を図るため、地方公共団体の公的検査機関の技術者に対する研修を引き続き実施しました。
ウ 健康及び環境への影響の実態把握
ダイオキシン類の各種環境媒体や食物を通じた暴露等に関する科学的知見の一層の充実を図るため、血液中のダイオキシン類濃度の測定を目的とした人への蓄積量調査や環境中でのダイオキシン類の実態調査などを引き続き実施しました。
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![ダイオキシン類の排出量の推移](../img/fb2.5.3.7.gif) |