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5 オゾンホール

南極域上空では、冬から春にかけて南極上空を取り巻く極夜渦(きょくやうず)と呼ばれる強い渦状の気流が安定的に生じるため、冬期には極めて低温になり、極域成層圏雲と呼ばれる雲が生じる。CFC等が分解してできた塩素や臭素は、この雲の粒子表面での反応で活性度の高い状態に変換される。そして、春(9〜11月)になって日が当たるようになると、これらが分解して塩素原子や臭素原子を生成し、オゾンの破壊反応が進行しやすくなり、オゾンの量が大きく減少する。この減少の生じた領域がオゾンホールと呼ばれている。