1 酸性雨等に係る対策
わが国における酸性雨の実態を長期的に把握し、予想される酸性雨による被害を未然に防止する観点から、「酸性雨長期モニタリング計画」に基づき、東アジア酸性雨モニタリングネットワークのガイドライン・技術マニュアルに準拠して湿性沈着、乾性沈着、土壌・植生、陸水のモニタリングを継続的に実施します。
国際的な取組としては、2001年(平成13年)1月から開始した東アジア酸性雨モニタリングネットワークの本格稼働に対応し、国内10か所の国設酸性雨測定所におけるモニタリングを継続するとともに、東アジア地域における国際的な酸性雨対策を検討するのに必要な調査を引き続き推進していきます(詳細については第3章第6節3参照)。また、全球大気監視(GAW)の一環として南鳥島の全球観測所及び岩手県大船渡市綾里の地域観測所における降水・降下じんの化学成分観測を継続します。
また、最近注目されている黄砂現象の解明を目的として、日本に飛来する黄砂の粒径分布や成分を把握するため、全国8か所の国設酸性雨測定所等で黄砂エアロゾルの捕集調査を実施します。