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第3節 

2 自然環境の健全な利用等を図るための取組

(1)健全なふれあい利用の推進

 自然公園における動植物の保護や美化思想の普及、事故防止等の適正化のため、約3,100名の自然公園指導員を委嘱するとともに研修会を実施し、利用者指導の充実を図った。
 また、国立公園・野生生物事務所において約1,800名のパークボランティアの養成及びその活動に対する支援を行った。
 さらに、自然解説活動における指導者育成のためビジターセンター等の職員の研修を実施した。
 一方、一般の森林利用者に対して、森林や林業に関する理解を深め、森林の案内や野外活動の指導を行う森林インストラクターを育成するとともに、その知識及び技能の向上を図り、その活動を積極的に支援した。

(2)温泉の保護と利用

ア 温泉の保護と利用
 我が国は、世界でも有数の温泉国であり、温泉地は国民の保健休養地として極めて重要な役割を果たしている。平成10年度末現在、全国の温泉湧出源泉数は2万6,077か所(うち自噴源泉5,080か所、動力の装置された源泉1万2,606か所、未利用源泉8,391か所)、ゆう出量は1日換算約380万tに及んでいる。「温泉法」は、これらの温泉を保護し、その適正な利用を図ることを目的としており、温泉を掘削又は増掘する場合、動力を装置する場合には都道府県知事の許可を、温泉を公共の浴用又は飲用に供しようとする場合には都道府県知事又は保健所設置市のうち政令で定める市の市長の許可を受けなければならない旨定めている。平成10年における全国の許可件数は、温泉の掘さく537件、増掘24件、動力の装置425件、浴用又は飲用2,386件であった。

イ 国民保養温泉地
 国民保養温泉地は、温泉地のうち、温泉利用の効果が十分期待され、かつ健全な保養地として大いに活用される場を「温泉法」に基づいて環境庁長官が指定した地域である。平成11年12月末現在、88か所、1万5,458.95haを指定している。
 国民保養温泉地のうち、自然資源を活用し、自然とふれあい、心身をリフレッシュすることが期待できる温泉地として選定した「ふれあい・やすらぎ温泉地」において、平成11年度は自然ふれあい・温泉センター、園地等の整備を行った。

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