6 大気環境の監視観測体制の整備
大気環境の状況を把握し、その保全のための施策を適切に実施するため、効果的な監視体制等の体制整備が必要である。(地球規模の監視・観測に関しては第5章209/sb3.5>参照)
大気汚染の監視観測体制に関しては、地方公共団体における体制が整備されてきたことにかんがみ、今後、国が果たすべき役割を勘案し、国設大気汚染測定所及び国設環境大気測定所の再編成を行うとともに、国設酸性雨測定所及び国設自動車排出ガス測定所について引き続き運営する。併せて地方公共団体が行う大気汚染測定機器の整備に対し助成措置を講じ、測定技術の高度化、効率化に対応した計画的重点的な整備を図っていくとともに、測定局の設置及び測定機器の保守管理等に十全を期すよう地方公共団体に指導を行う。このほか地方公共団体が行う地方公害研究所等の分析用機器、公害パトロールカー等の整備及び有害大気汚染物質のモニタリングに係る事務費についても助成措置を講じる。
また、大気汚染に関する測定データについては、それが大気汚染防止施策の基礎となるものであり、常に高い精度と信頼性を確保する必要があることから、測定機器の保守管理等に十全を期すよう地方公共団体に指導を行う。
さらに、将来にわたって大気汚染を未然に防止する観点から、長期的に環境濃度の推移を把握する必要のある有害大気汚染物質の幅広い物質について、新たな測定技術を活用した大気環境モニタリングを体系的かつ計画的に進める。