2 共生

　自然公園等における整備事業は、国立・国定公園を始めとする自然公園や豊かな自然が残っている里山等身近な自然の中で、国民が自然に学び、自然を体験する場をつくるもので、国民生活に密着した公共事業として、より一層充実した事業の推進が期待されている。
　平成7年度からは、国立・国定公園の核心となる特に優れた自然景観を有する広範な地域において、自然の保全や復元のための整備を一層強化するとともに、高度な自然学習や自然探勝ができるフィールドを面的に整備する「自然公園核心地域総合整備事業(緑のダイヤモンド計画)を計画的に推進する。
　また、国立・国定公園の主要利用拠点において、子供たちが生き物や自然の植生などとふれあい、自然を学ぶことのできる自然ふれあい体験のための中核施設(エコ・ミュージアム)の整備を推進する。
　さらに、身近な自然を活用し、生き物とふれあい、自然の中で憩い、国民が自然との共生を実感できる拠点(?環境と文化のむら、?ふるさといきものふれあいの里、?ふるさと自然のみち、?いきものふれあい浜辺、?ふれあい・やすらぎ温泉地、?国民保健温泉地)の整備をふるさと自然ネットワークとして推進する。
　漁港漁村整備については、自然調和型漁港づくり推進事業の展開や漁村の生活環境改善を図るとともに、漁港環境施設整備事業等自然環境の適正な整備及び健全な利用を行うための事業を重点的に推進する。また、沿岸域の藻場・干潟の造成、ヘドロのしゅんせつ等を実施する。
　絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存の観点から、給餌、人工増殖、生息・生育環境の整備等の保護増殖事業を推進する。
　自然環境、生態系保全の観点から、ダムにおける魚道の設置、ダム直下流の無水区間の解消等を行う「ダム水環境改善事業」を実施する。
　また、都市においても、都市公園の整備、緑地保全地区の指定等の事業を実施する。