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第1節 

1 下水道事業

 我が国の下水道の整備状況は、平成5年度末処理人口普及率が約49%(見込み)と欧米先進諸国と比べ立ち遅れており、また、公共用水域の水質については、閉鎖性水域を中心に依然として汚濁の著しい水域が相当程度みられる。
 このため、平成6年度は第七次下水道整備五箇年計画の第4年度として、4年度から導入した緊急下水道整備特定事業を含む総事業費3兆47億円で、公共下水道(継続1255か所、新規56か所)、流域下水道(継続117か所、新規2か所)、都市下水路(継続287か所、新規20か所)、特定公共下水道(継続2か所)及び特定環境保全公共下水道(継続492か所、新規122か所)の事業を推進するとともに、下水処理水循環利用モデル事業、アメニティ下水道モデル事業、都市下水路雑排水対策モデル事業、湖沼等における雑排水対策緊急モデル事業、下水道水緑景観モデル事業(ウォータースクウェアプラン)、下水汚泥資源利用モデル事業、未来都市下水道モデル事業、新技術活用モデル事業、積雪対策下水道事業、アクアパークモデル事業、湖沼流域緊急下水道整備事業を実施するほか、再生水利用基本計画及び下水汚泥処理総合計画及び特定水域高度処理基本計画並びに各都道府県において下水道をはじめとする下水処理施設の整備等に関する総合的で計画的な構想の策定を推進する。
 また、日本下水道事業団が事業主体となり、広域的に下水汚泥を収集、処理する下水汚泥広域処理事業(エースプラン)については、引き続き兵庫地域、大阪北東地域及び大阪南地域において事業を実施するさらに節水・省エネ・リサイクルを促進するため、下水・下水処理水の雑用水等への再利用及び熱エネルギーへの利用を目的として再生水利用下水道事業及び熱利用下水道モデル事業を創設するほか、あわせて地下水の涵養、湧水の保全を図るための下水道関連雨水貯留浸透事業、湖沼等の水質改善のための市街地排水浄化対策モデル事業の普及促進を実施する。

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