前のページ 次のページ

第3節 

2 農林水産関連企業環境保全対策

 最近の地球規模での環境問題への関心の高まりの中で、食品産業における環境対策については、近年の食生活の高度化等を反映して食品に由来する廃棄物、包装容器等が増大する一方、事業者の零細性、分散性等による再資源化への取組への後れが、廃棄物の最終処分場の不足等とも相まって大きな問題となってきている。したがって、廃棄物の減量化・再資源化、回収体系づくりに向けての食品産業界としての取り組みを総合的に促進することが求められている。
 このため、新たに、?総合的戦格の樹立等、?食品工場排水汚泥・大豆加工食品副産物(オカラ)の利用効率化、?食品容器のリサイクル、?外食産業廃棄物の減量化を柱とした食品産業における環境対策の総合的対策を実施する。また、微生物の代謝機能を活用した食品産業排水の総合的な処理システム化技術の開発、食肉製造業等から排出される畜産物残渣を完結利用するための処理体系の検討、一般小売店を中心とする食品の流通段階における環境対策ガイドラインの策定、小売業界から廃棄される魚腸骨等の食品残漬を処理する魚腸骨等食品廃棄物処理施設の整備、消費者が環境に配慮した食行動をとる際の拠り所となる具体的な提案内容の検討及び消費者啓発等を実施するほか、引き続き、食品産業から排出される廃棄物の再生利用技術の開発、環境にやさしい食品包装・容器の技術開発、飲食店等から排出される動植物性残渣の堆肥化、飼料化等の推進、廃食用油の回収・再利用システムの構築等を行うことにより、食品産業等における環境対策を促進させるとともに、環境と調和のとれた社会の構築に資するものとする。
 一方、食品産業等の公害防止及び産業廃棄物の適正処理を図るため、農林水産関連企業に対し、情報の提供、研修等を行うとともに、工場等の排水対策を推進するため、高度な処理技術の修得、巡回点検指導等に助成する。

前のページ 次のページ