4 漁業被害
水質汚濁による漁業被害の態様としては、?水面の浮遊物、廃棄物等の堆積等に伴う漁業環境の悪化及び漁船・漁具の損壊、?油濁・赤潮等の発生による水産生物の死滅、生育不能等、?重金属、PCB等の有害物質の蓄積、付着等による漁獲物の販売不能又は魚価低下、?油濁等による漁船及び漁具の汚れ、腐食等がある。
平成2年度において発生した水質汚濁等による突発的漁業被害は、都道府県の報告によると、発生件数が、295件(元年度285件)、被害金額は33億2,160万円(元年度19億7,300万円)で、件数、金額とも元年度より増加した。このうち、海面の油濁による被害が、48件、12億5,000万円(元年度71件、7億3,700万円)、赤潮による被害は42件、16億5,000万円(元年度22件、8億1,900万円)である。
なお、水銀、PCB等による魚介類の汚染に関しては、汚染が確認された水銀に係る9水域、PCBに係る1水域及びドリン系殺虫剤に係る7水域において、継続して漁獲の自主規制又は食事指導が行われている(平成3年12月末現在)。