国立環境研究所においては、従来から組織の充実を図ってきたところであるが、平成3年度においては、地球環境研究グループに衛星観測研究チームを設けるなど研究体制の整備を進める。
地球環境研究センターにおいては、新たにスーパーコンピュータを導入するとともに地球環境モニタリングを本格的に開始するなど地球環境研究の一層の充実強化を図る。
また特別研究については、平成3年度には10課題を実施することとしており、新規課題は「閉鎖性海域における水界生態系機構の解明および保全に関する研究」、「環境保全のためのバイオテクノロジーの活用とその環境影響評価に関する研究」、「湿原の環境変化に伴う生物群集の変遷と生態系の安定化維持機構に関する研究」である。
このほか、環境情報システムの整備については、地球環境、大気汚染、水質汚濁等に関するデータベースの整備を一層進めるほか、新たに自然環境保全に関するデータベースの作成に着手する。また、国連環境計画(UNEP)の国際環境情報源照会システム(INFOTERRA)についても、情報源の登録を拡大するなど所要の作業を進める。