環境問題への関心が、再び世界中で高まっている。1988年12月には第43回国連総会で「環境と開発に関する国連会議」(以下、「国連環境開発会議」という。)の開催が決定された。1989年12月には第44回国連総会で、1992年6月5日を含む2週間の会期により開催地をブラジルにすることが決定され、1990年12月には第45回国連総会で、リオ・デ・ジャネイロにおいて1992年6月1日から12日の間に開催されることが決定された。1972年、スウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環境会議の20年を画する国連が開催する環境に関する会議である。
国連環境開発会議では、この20年の間に環境問題の内容が大きく変化したことから、2000年及びそれ以降21世紀へ向けての新たな対応へのルールづくりを検討することとなっている。そこで、まず、地球環境問題に関する環境の現状と国内の環境問題に関する環境の現状を、できる限りこれまでの経緯を踏まえながら明らかにする。