八甲田山の北麓には県道40号線が、南麓には国道103号線が通っており(冬季は通行止め)、雄大な八甲田山を望みながら、点在する湿地や湖沼をめぐる気持ちのいいドライブルートになっています。
八甲田の湿原で最も大きいのが北麓の田代平湿原で、木道を散策できます。南麓の睡蓮沼にある展望デッキからは水面越しの美しい八甲田の山並みに心奪われます。また国道103号線上には秘湯谷地温泉や猿倉温泉があり、季節ごとにゆったりとした時間を過ごすことができます。
八甲田の雄大な景色
八甲田山をバックに初夏にはヤマツツジが、夏は高山植物の花々が、秋にはススキやツタが高原の景色に彩りを添えます。ルートの途中に「又兵衛の茶屋」、「田代高原茶屋」、「レストハウス箒場」があり、八甲田の雄大な景色に抱かれながら、名物の山菜やキノコのそば、生姜味噌おでんを味わうのも楽しみです。ドライブで疲れた足を「又兵衛の茶屋」の足湯で気軽に癒すのもお勧めです。
初夏に見られるワタスゲ
田代平湿原は、高緯度地域に見られる代表的な高層湿原です。ワタスゲやヤチヤナギ、ミズゴケなどに覆われていますが、その下には5 mもの厚さの泥炭層が隠れています。ここまでの泥炭が積み重なるには何万年もの時間がかかっており、八甲田山ではもっとも古い歴史を持つ湿原です。
八甲田の雪解け水が湧き出る清流
田代高原の東、箒場岱の田代平放牧場から少し下ったところにグダリ沼があります。周囲は高原植生の広がる中、沼と名がつきますが日量20万tもの清冽な湧水が流れをつくり、バイカモなどの水草が自生する全国屈指の清流です。