高千穂峰の山麓にある「御池野鳥の森」の遊歩道を巡り、自然の中でさえずるいろいろな野鳥が観察できるコースです。「御池野鳥の森」は広さが115 haあり、昭和47年にオープンした全国4か所の国設野鳥の森の一つです。エリア内は天然のカシ類・タブ・イスノキ等の照葉樹が深い森をつくり、静かに澄みわたる火口湖の御池(みいけ)とともに野鳥の棲息地となっており、遊歩道や観察小屋では四季を通じて数多くの野鳥を観察することができます。「御池野鳥の森」の 豊かな緑と御池の静かな湖面に目をやり、耳を澄ませば野鳥の声が聞こえる、そんな自然との触れ合いを体験してみませんか。
※御池周回路(九州自然歩道)は、平成30年3月現在改修中で通行できません。
野鳥観察小屋
御池野鳥の森では、鮮やかな赤色の夏鳥であるアカショウビンなどをはじめ151種の野鳥が記録されており、四季を通じて様々な野鳥を観察することができます。歩道沿いにある観察小屋では周辺に野鳥の水飲み場を設置するなど観察がしやすい環境が整備されており、静かに野鳥観察が楽しめます。小屋の中の観察ノートには愛好家の方の観察記録が記されています。
照葉樹の巨木
野鳥の森では、樹齢100年を超す、天然のイチイガシ・タブノキ・イスノキ・カゴノキ等の照葉樹、ホオノキ・ケヤキ等の落葉広葉樹の大木を見ることができます。歩道沿いにある推定樹齢160年超、幹回り402 cm、樹高38 mのイチイガシは、林野庁が2000年に選定した「森の巨人たち百選」に選ばれています。イチイガシは漢字では「一位樫」と書き、一番のカシという意味が語源とも言われ、堂々たるその姿は見るものを圧倒します。
皇子港
皇子港は神武天皇が幼少の頃、水辺で遊んだという伝説から名前が付けられた場所で、御池(みいけ)にあった7つの港のひとつと言われています。皇子港からは周囲4.3 km、最大水深103 mの霧島山で最も深い火口湖である御池と、その向こうの雄大な高千穂峰を見渡すことができます。また、貸し出しボートやカヤックが楽しめるほか、澄んだ水中にはコイ・フナ・ニジマスなどが生息し、多くの釣り人が訪れます。