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世界の森林とその保全

インドネシア共和国

森林及び森林減少の現状

東西およそ5,200キロメートルにわたる約17,000の島嶼部からなるインドネシアは、森林面積で世界第8位(注1)、アジアで最大規模の低地熱帯雨林を有し、生物多様性が世界で最も高い国とも言われています。たとえばほ乳類は、世界の陸地の1%程度の国土に世界の12%にあたる515種類が確認されています(注2)

国連食糧農業機関(FAO)の「世界森林資源評価2010」によると(注3)、2010年時点でインドネシアの森林面積は国土の約50%にあたる9,443万ヘクタールと推計されています。

表 インドネシアの森林面積の推移(注4)
1990 2000 2005 2010
森林計 118,545 99,409 97,857 94,432
 原生林 n.a. 49,270 47,750 47,236
 天然再生林 n.a. 46,467 46,408 43,647
 人工林 n.a. 3,672 3,699 3,549
国土面積 190,457 190,457 190,457 190,457
森林率 62.2% 52.2% 51.4% 49.6%

単位:1,000ヘクタール
注1:2005年及び2010年は推計値

インドネシアの大規模な森林開発は1970年代前半から始まり、1970年代から90年代には年間60万〜120万ヘクタールの森林が減少したと推計され(注5)、1990年〜2000年には年間191万ヘクタールとブラジルに次いで世界で2番目に森林減少面積が大きい国となっています(注6)。しかし、2000年代に入ると森林減少のスピードはやや鈍くなり、2000年〜2005年の年間森林減少面積は31万ヘクタールとなりましたが、2005年〜2010年は69万ヘクタールと以前よりは少ないものの再び増加しています(注7)

インドネシアにおける森林減少・森林劣化の増加の背景には、森林火災、天然林の他用途への転換(産業植林、プランテーション、移住)、違法伐採などの直接的な要因に加えて、伐採許可制度に由来する問題、先住民族を含むコミュニティ同士の頻繁な衝突も招いている不明確な土地所有権制度、地方分権化の過程での混乱などの諸問題が指摘されています。

森林に関わる制度

1999年の地方分権化以前は、中央の林業省(Ministry of Forestry)が森林管理及び自然資源の保全について管轄していましたが、1999年の地方分権化法により、林業省の権限は縮小し、森林管理権限も州、とくにその下の地方政府へと移り、国立公園等を除くすべての林地が地方政府の管轄となりました。しかし、この分権化が林業現場での混乱と地方レベルでの許認可の乱用を招き、違法伐採の増加・森林資源の減少・劣化といった深刻な事態を引き起こしました。このため、2002年、政令によりプランテーション開発のための土地転換許可等を含め、伐採に関する権限は中央政府へ引き戻されました。

インドネシアの、国レベルでの森林関連の基本法である「森林法」は、1967年に初めて制定され、その後、1999年に「新森林法」が制定されました。新法では、それまで曖昧だった地域住民の森林保全への参加と権利保護について明文化されました。

インドネシアでは、森林は国もしくは自治体等が所有する国・公有林と土地所有権が明確な権利林に大きく分けられます。国・公有林はその機能区分「生産林」「保護林」「保安林」により、利用方法が定められています。

表 インドネシアの森林区分及び面積(注8)
森林機能 2005年 2007年
自然保護地域 20,080,928(16.3%) 20,142,049.47(15.1%)
保安林(Hutan Lindung) 31,782,576(25.7%) 31,604,032.02(23.6%)
制限生産林(Hutan Produksi Terbatas) 21,717,309(17.6%) 22,502,724(16.8%)
通常生産林(Hutan Produksi Tetap) 35,813,616(29.0%) 36,649,918(27.4%)
転換生産林(Hutan Produksi Yang Dapat Dikonversi) 14,057,816(11.4%) 22,795,961(17.1%)
合計 123,459,514(100%) 133,694,685(100%)

単位:ヘクタール
注:自然保護地域は、Kawasan Suaka Alam(厳正自然保護区等)、Kawasan Pelestarian Alam(国立公園等)の陸域の合計値。
2007年はTaman Buru(狩猟公園)を含む。また、2005年には森林区分にFungsi Khususとして7,268.00haがある。
出所:MoF(2006).Statistik Kehutanan Indonesia 2005(Forestry Statistics of Indonesia),
MoF(2008).Statistik Kehutanan Indonesia 2007(Forestry Statistics of Indonesia)より作成

森林保全の取組等(注9)

インドネシア政府は、森林減少・劣化を食い止め、持続可能な森林経営を促進するために、違法伐採の排除、森林火災の予防、森林資源管理の効率化・能力向上による森林セクターの再構築、劣化森林等の再生を通じた森林資源の保全、森林セクターの地方分権化という5つの優先政策を打ち出しています。

また、持続可能な森林経営を自主的に確立する取り組みとして森林認証制度は、2010年時点で約112万ヘクタールとインドネシアの森林面積の1.2%に過ぎませんが、2005年の約27万ヘクタールからは約4倍に増えていることから、今後の広がりが期待されています。

さらに、森林保全の取り組みとして注目されるREDDプラス(途上国における森林減少・劣化の抑制等による温室効果ガス排出削減)に関連する取り組み事例が世界で最も数多く実施されています。背景として、世界第3位の温室効果ガス排出国であるインドネシアでは、森林減少・劣化が温室効果ガス排出原因の47%を占めており、スマトラやカリマンタン、パプアに広がる泥炭湿地林が開発されれば、温室効果ガス排出をさらに加速させてしまうことが懸念されていることが挙げられます。新たな森林保護の枠組みとしてREDDプラスに期待を寄せるインドネシア政府は、2011年5月、ユドヨノ大統領が森林伐採を一時凍結するモラトリアムを発表する一方で、森林の炭素価値などを取り込んだ形での天然林の保護・再生の制度の整備も進めています。

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(2012年3月)

注釈

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