最終更新日:2002/11/19

(3)利用調整地区制度の創設

(第十五条〜第二十三条)
 


利用調整地区の指定等(第十五条)
 

近年、国民の自然志向の増大等によって、従来ほとんど利用者が立ち入ることのなかった原生的な自然を有する地域を訪れる利用者が増加しつつあり、当該地の原生的な雰囲気が失われるとともに、風致景観、生物多様性の保全上の支障が生じている事例が見られています。また、自然公園の利用という観点からは、このような原生的な自然を有する地域は、より深い自然とのふれあいと体験が得られる場として重要であり、一定のルールとコントロールの下で持続的な利用を図ることが有効だと考えられます。
 
このため、国立・国定公園の風致又は景観の維持とその適正な利用を図るため、特別地域内に立入りの人数等を調整する利用調整地区を設けました。
 
利用の調整は、環境大臣が定める期間内の公園利用者の立入りを認定制とすることにより実現するものであり、環境大臣が定める期間とは、例えば積雪期における湿原のように、立入りによる風致景観への影響が少ない時期がある場合に、当該期間を除いて定めることを想定しています。認定等については立入りの目的により、以下のように取り扱うこととなります。

国立・国定公園の利用者

 国立・国定公園の利用者の立入りについては、環境大臣又は都道府県知事(指定認定機関が指定されている場合は指定認定機関)の認定を受けることが必要です。

 利用者とは、風景地を利用するための保健、休養又は教化の目的で立ち入る者を指し、自然とのふれあいや風景探勝等の目的で立ち入る者のほか、個人で行う動植物の観察、写真撮影等で立ち入る者が該当します。

利用目的以外で利用調整地区に立ち入る必要がある者

 利用目的以外で立ち入る場合は、原則として環境大臣又は都道府県知事の許可を受けることが必要です。


利用調整地区への立入りの認定(第十六条)
 

利用調整地区の利用者数等を調整するため、環境大臣が指定する期間内に立ち入ろうとする利用者は、環境大臣又は都道府県知事(若しくは指定認定機関)による立入りの認定を受ける必要があります。
 
認定の基準としては、利用調整地区ごとに利用者数や滞在日数に関する基準などを定めています。
 
また、認定を行ったときは、立入認定証を交付することとし、立ち入る者は当該立入認定証を携帯する必要があります。


指定認定機関(第十七条〜第二十二条)
 

利用調整地区における利用者の認定に関わる業務については、当該地区に近接した場所で効率的に行われることが望ましいことから、 この業務を地元の団体等を指定して行わせることができることとしました。指定認定機関は、利用調整地区ごとに1機関のみを指定することし、 指定認定機関による適正かつ確実な認定関係事務の執行を確保するため、遵守事項や秘密保持義務、監督命令、報告徴収及び立入検査等の規定が設けられています。


認定のための手数料(第二十三条)
 

認定又は立入認定証の再交付のための手数料は受益者(利用者)の負担とし、この手数料により認定関係事務を行うこととします。国立公園の手数料については、実費を勘案して別途政令において適切な額を定めることとしています。また、国定公園の手数料については、条例で定めることとしています。


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