雲仙天草国立公園の特別地区内の広場において、現地自治体様、(一社)雲煙観光局様と、協議を重ね、ヘリコプターの場外離着陸場を設定しました。来園者の多くが訪れる雲仙温泉エリアに関する公共交通手段(路線バスのみ)は、来園者にとって非常に利便性が悪い。そのため来園方法が自家用車、レンタカーに偏っており、渋滞や駐車場不足など様々な弊害は、来園者を増やそうとする取り組みにおけるジレンマとなり続けていた。対して、(一社)雲仙観光局を中心とした地元の取り組みは、高付加価値化、地元ならではの特産化に活路を見出し、自然保護、経済活動の持続性を意識した方向性でありましたので、提携させて頂きました。
(1)園内の道路拡幅工事、駐車場拡大工事が必要ない交通手段としてヘリコプターを選択肢とするため、場外離着陸場を設定しました。
(2)高付加価値化、地元ならではの特産化をアピールするため、(一社)雲仙観光局様と、弊社が加盟する日本経済社主催のリゾートビジネス研究会に紹介・連携を図り、講演の機会を設けて頂き、雲仙天草国立公園の魅力発信を行いました。
北海道エアポート株式会社様と、株式会社日本空港コンサルタンツ様が事務局を務める「道内空港二次交通高度化検討委員会」の活動において、出発地は空港となりますが、目的地においては自由企画の余地が十分にある段階から参画し、極力、北海道の国立公園の魅力発信を実現するような提案を致しました。
当企画においては、国立公園内外に宿泊施設や体験施設を設けられた関係者の他に、弊社企画(Z-Leg)の販売担当会社(旅行業登録を有している川重岐阜サービス株式会社)を通じて一般販売を行い、国立公園の持つ魅力について、ヘリコプターに乗ってまで行きたい価値があるか、実際に検証する機会と致しました。実際に、料金をお支払いいただいたお客様からは、貴重な感想を頂くことができ、国立公園の高付加価値化について有効な情報収集を行うことが出来ました。また、瀬戸内海国立公園において広範な活動をされているDMO様にご案内し、招待フライト(無償)と、一般販売フライト(有料)をご購入頂き、瀬戸内海国立公園でのご活用についても実地提案をさせて頂きました。北海道3か所での実証フライトは東西350㎞、南北100kmとせとうちエリアとほぼ同規模ですので、アクセスの改善性(道路・船 VS 空路)は体験を通じてイメージしやすく、北海道の4つの国立公園を対象とするだけでなく、当該地での体験を、異なるエリアの国立公園の高付加価値化にもつながるよう企画したものです。今回、対象とした国立公園へのヘリコプターによる送客・遊覧サービスは、今後充実させていく予定です。
新幹線の駅構内からヘリコプターで直接移動すること、また空港からヘリコプターで直接移動すること、すなはち交通ハブ・ゲートウェイ・交通結節点と呼ばれる施設から直接、国立公園へアクセスする手段の構築を行いました。以下の(1)、(2)とも、弊社がフライトの主たる企画者でありましたので、11月12日に岩手県内6カ所(盛岡市内ヘリ拠点、盛岡駅、花巻空港、小岩井農場、玉川温泉、安比高原スキー場)を行ったり来たり、合計12フライト実施致しました。
岩手日報ニュースサイト(盛岡駅構内での離陸の様子)
https://www.iwate-np.co.jp/article/2024/11/12/173779
TBSニュースサイト(インバウンド富裕層の招へいツアー)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1550097?display=1
訪問した国立公園は、十和田八幡平国立公園の玉川温泉だけでしたが、立ち入らずとも、飛行中に視界いっぱいに広がる国立公園の紅葉を、対地高度300mから見る景色は十分に魅力であり、取組は継続する予定です。