[対象国立公園] 支笏洞爺国立公園, ニセコ積丹小樽海岸国定公園

[取組内容/成果]

ニセコエリアを中心とし持続可能な観光地域作りと国立公園フィールドの活用及びインバウンド向けの地域ブランディングを目的として、オーバーツーリズムの傾向が顕著なニセコのウィンターシーズンから、サマーシーズンへの分散的誘客と高付加価値な滞在プログラム開発を推進した。本事業予算として、当協会が事業主体となり「令和5年度（令和4年度第2次補正予算）観光庁インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」を活用した。

自然体験を中心とした滞在型プログラムについて、「1. サスティナブルなガストロノミー体験を自然の中で満喫するアウトドアダイニング」「2. 地域を知り尽くしたベテランガイドと共にこの地域の自然と歴史の豊かさを発見する1dayネイチャーツアー」の2件の開発を実施した。地産地消、地域人材の活用、廃棄物の最小化管理、環境負荷の少ないプライベートな少人数型のツアー催行など、全てのコンテンツに国立公園の自然との共生、サスティナビリティの要素を組み込んだ。さらに、国立公園地域の新たな活用方法としてビジネス需要を取り込むハイエンド型のワーケーションプログラムをメインコンセプトとして打ち出し、経営者としての学び、リトリート、交流人口を創出する契機としての滞在型ツアーとして造成した。またこの価値を可視化するための動画制作、Web制作及びFAMトリップを実施して、5名のインバウンド事業関係者に参加頂いた。

販売プロモーションは令和6年2月からの実施となるため、現段階において有償での販売実績はないが、すでに海外旅行エージェント4社から引き合いを頂いており、本エリアのインバウンド向け認知度/ブランド訴求に貢献できるものと考えている。

[関連サイト] https://npwhokkaido.jp/niseko-extr/en/

[対象国立公園] 利尻礼文サロベツ国立公園

[取組内容/成果]

当協会会員である北国からの贈り物株式会社が申請主体となって「令和5年度（令和4年度第2次補正予算）観光庁インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」を活用し、礼文島を拠点としたインバウンド向け高付価値型滞在プログラムの開発を行うにあたり、専門家派遣等によるツアー造成及び受け入れの支援を実施した。

先述のニセコエリアでの事業と同様、サスティナビリティの要素と地域との関係人口創出の観点を特に重視した。礼文島等の希少な自然資源をトレッキングで味わうだけでなく、地産地消のプレミアムなお弁当をその途中でブランチとして食す、あるいは昆布漁師との交流プログラムで大自然とその中で息づいた海と共に生きる暮らしを疑似体験するなど、この地域ならではの自然と文化を深く味わえるプログラムに仕立てた。滞在型かつ交流型のツアーデザインにすることにより、島時間と言える豊かな時間の流れをインバウンド観光客へ体験いただくと共に、本エリアの自然環境の希少価値をブランド化することへ繋げた。またこの価値を可視化するための動画制作、Web制作及びFAMトリップを実施して、3名のインバウンド事業関係者に参加頂いた。

販売プロモーションは令和6年2月からの実施となるため、現段階において有償での販売実績はないが、すでに海外旅行エージェント2社から引き合いを頂いており、本エリアのインバウンド向け認知度/ブランド訴求に貢献できるものと考えている。

[関連サイト] https://japan-experience.online/rebun-gastronomy-tour/

[対象国立公園] 阿寒摩周国立公園、釧路湿原国立公園

[取組内容]

アドベンチャーツーリズムにおけるひがし北海道エリアの機運が高まっている昨今、1つの拠点を体験する短期のツアーだけではなく、複数の北海道国立公園を繋げて、そのスケールをダイナミックに感じられるロングスパンのツアーを造成すべきという考えのもと、当協会、日本航空株式会社北海道支社、北国からの贈り物株式会社、NPO法人大雪山自然学校の4社が連携し、釧路湿原・阿寒摩周・大雪山の3つの国立公園を周遊するツアー企画をデザインした。本企画が、JNTOが主催するひがし北海道FAMトリップの実行チームの目に止まり、その一部の工程を実施する形式で、令和5年11月22日-25日の3泊4日の行程で、屈斜路湖・川湯温泉・阿寒湖・釧路湿原を周遊する滞在型ツアーを実際に催行した。旅行エージェントなどを中心とした6名の海外ゲストが参加され、ひがし北海道の自然と歴史文化を存分に堪能頂ける付加価値の高いアドベンチャーツーリズムを実現した。結果的に参加した1社からその翌月に香港の海外ゲストを1組ご紹介頂く成果に繋がった。