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小笠原国立公園(PC表示) 小笠原国立公園(SP表示)

小笠原国立公園 特徴

地形・地質

小笠原諸島は、海洋プレート同士がぶつかり合い、島が誕生し成長してきた過程を観察できる貴重な場所です。

小笠原では過去の海底火山活動で発生したマグマが冷え固まってできた「枕状溶岩」や小笠原の洋名ボニンアイランズから命名された溶岩である「ボニナイト」をはじめ、ボニナイトに含まれる固い鉱物でできた「うぐいす砂」や、石灰岩が浸食や風化を受けてできたカルスト地形が海に沈んだ「沈水カルスト」など、世界的にも珍しい地形・地質を見ることができます。

ボニナイトを含む枕状溶岩
南島周辺の沈水カルスト

動植物・生態系・景観

小笠原は温和な亜熱帯に位置し、ムニンヒメツバキなど東南アジアの亜熱帯起源、ナガバキブシなど日本本土起源、ノヤシなどオセアニア起源など、多様な起源の植物が定着しています。さらに独自の種分化を遂げた結果、小さな海洋島でありながら種数が多く、固有種率が高いのが特徴です。動物については、小笠原にしか生息しておらず、かつ数が少なく保護を図っていく必要のあるアカガシラカラスバト、オガサワラオオコウモリなどを見ることができます。また、小笠原諸島の周辺には数多くのイルカやクジラなどが生息しており、日本最大のアオウミガメの産卵地でもあるなど、海域においても様々な生き物を見ることができます。

アカガシラカラスバト(固有亜種)
アオウミガメ
ムニンヒメツバキ(固有種)
ノヤシ(固有種)

小笠原のような「海洋島」は、生きものが陸を通って移り住むことができないため、空や海を越えることのできた限られた生きものだけが島にたどり着きました。そして、島の環境に合ったものが生き残り、さらに適したものへと独自に進化してきました。

こうして独自の進化を遂げた結果、小さな島の中に世界でもここにしかいない固有の生きものが数多く生息・生育しています。在来種に占める固有種の割合は、植物(維管束植物)で36%、昆虫類で28%、陸産貝類では94%にもなります。

オガサワラチビクワガタ(固有種)
ヘタナリエンザガイ(固有種)
ムニンツツジ(固有種)
オガサワラオカモノアラガイ(固有種)

父島や兄島では、「乾性低木林」と呼ばれる背の低い林がたくさん広がっています。乾性低木林は、父島や兄島の乾燥した気候に合わせて、葉の形を変えるなどの進化をした固有の植物たちが生育しています。

一方、母島では「湿性高木林」と呼ばれる、湿度が高く雨の多い環境を好む背の高い森林が広がっています。

湿性高木林で見られる木性シダ(石門)
乾性低木林(兄島)

利用

小笠原では、ガイドツアーによるエコツーリズムの先進的な取り組みが進められています。陸域では、固有の動植物種の観察、夜行性の生き物や星空を観察するナイトツアーによる利用が行われており、海域では、イルカと泳ぐドルフィンスイムや、クジラを観察するホエールウォッチングなどが行われています。

これらは、小笠原ルールブック(小笠原エコツーリズム協議会発行)にまとめられている自主ルールにより、自然を守りながら楽しめるような配慮がなされています。

自然ガイドによる南島ツアー
小笠原ルールブック
ザトウクジラ

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