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伊勢志摩国立公園(PC表示) 伊勢志摩国立公園(SP表示)

伊勢志摩国立公園 特徴

文化

伊勢志摩地域は、人々の生活と密接に関係する神社仏閣も多く残され、生活や歴史、文化を包み込む個々の自然は、里山、里海として現在も人々の生活の近くに息づいています。

伊勢神宮

古代から人々は太陽を神として仰いできました。伊勢神宮はその信仰の中心にあり、内宮・外宮を中心として約125の社から成り立っています。伊勢神宮の敷地の多くが国立公園内にあります。

二見の夫婦岩

夫婦岩は古くから日の出遙拝所として知られてきました。5~7月には、夫婦岩の間から日の出を見ることができ、特に夏至前後の天気のいい日には遠く富士山の背後から昇る日の出を見ることが出来ます。

宇治橋と鳥居
夫婦岩の日の出

海女漁

鳥羽・志摩は、昔から「御食つ国(みけつくに)」として名高いところです。御食つ国(みけつくに)とは山海の幸を伊勢神宮に供える地方のことで、鳥羽・志摩では豊かな海と海女がそれを支えてきました。

伊勢志摩の祭り

海で働く漁師や海女は、海上安全と大漁満足を神に願います。伊勢志摩には海で働く人たちからの信仰を受けている寺社が各地にあり、それにちなんだお祭りが行われています。「潮かけ祭り」は790年余りの伝統を誇る奇祭で、盛大に海水をかけ合います。

海女漁
アワビ
潮かけ祭り

地形・地質・動物・植物

複雑な地形が織りなす景観

志摩半島の海岸は、陸地が長い間に沈降と隆起を繰り返し、かつて川や谷であったところに海水が入り込んでできた、リアス海岸と呼ばれる岬や入江の多い複雑な地形を成しています。

そのため、外洋に面する岬や海岸では、海食崖や海食洞などの地形が多く見られます。

また、カルスト地形は、石灰岩が雨水や地下水に溶かされることによってできる特徴的な地形で、神島で見られます。

リアス海岸
カルスト地形(神島)

海岸の動物

鳥羽湾や英虞湾などの入り江では、秋から冬にかけてたくさんのウミネコやセグロカモメなどの群れが飛ぶ姿が船上からもよく観察されます。また熊野灘沿岸部は、岩礁や断崖、岩棚がよく発達しているため、魚食の猛禽類であるミサゴをはじめ、ウミウ・オオミズナギドリ・クロサギなどの珍しい鳥が生息しています。各所の砂浜海岸ではアカウミガメが上陸し、産卵しています。

岩礁の生物

熊野灘沿岸の海岸線には、岩礁帯が良く発達しているため、磯の観察に適しています。中でも潮間帯(満潮線と干潮線の間)の生物群集は変化に富み、カメノテやフジツボの仲間が多く見られ、イセエビ等も生息しています。また干潮時にできる潮だまり(タイドプール)にはイソギンチャクやエビ、ハゼなどの仲間が見られ、磯の環境独特の生態系を見ることができます。

アカウミガメ
タイドプールでの生き物観察

海岸の植物

リアス海岸の志摩半島では、地形的に大きな砂浜がなく海浜植物はあまり見られませんが、国府白浜や広の浜、和具大島などでは砂丘が発達し、早春から晩秋にかけての長い間、美しい海浜植物の花々が見られます。

これらの植物は、潮風によってたえず砂が移動する厳しい環境の中で生育しており、波打際から陸地に向かって移り変わる環境に適応した植物の規則的な生育が見られます。

五ヶ所湾の伊勢路川河口付近の中州では、これらの草木植物の背後にハイビスカスの仲間であるハマボウの低木林が生育し、夏には美しい南国的な花を咲かせます。

和具大島のハマユウ
ハマボウ

藻場

伊勢湾口部から志摩半島沿岸には、日光が届く水深20~30mの浅い海が広がり、山と海からの栄養に恵まれ、豊かな藻場があります。

鳥羽湾、的矢湾、英虞湾、五ヶ所湾などの内海にはアマモ場やガラモ場、外海や離島周辺にはアラメ場、ガラモ場、ワカメ場、テングサ場、ヒジキ場が分布しており、伊勢志摩の海産資源のゆりかごとなっています。

山地の植物

志摩半島は昔、カシやシイを中心とする照葉樹が広く茂っていたと想像されますが、早くから人が住み、自然が改変されてきたため、今では矮性のマツやウバメガシ、ソヨゴなどの二次林に変わっています。

しかし、伊勢神宮など社寺が有する森林の一部には、トキワマンサクやジングウツツジなど、植物の生態・分布上、興味深い植物も数多く生育している太古の森を思わせる典型的な暖帯林が残っています。

藻場(カジメ場)
神宮宮域林の照葉樹林

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