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 特定外来生物の解説

特定外来生物の解説


アレチウリ

和名
アレチウリ
科名
ウリ(Cucurbitaceae)
学名
Sicyos angulatus
英語名
Bur cucumber
原産地
北アメリカ原産、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアに分布する
特徴
ウリ科の一年生草本で、生育速度が非常に速いつる性植物で、長さ数~十数mになる。群生することが多い。果実に鋭い棘を密生する。
温帯~熱帯に分布し、林縁、荒地、河岸、河川敷、路傍、原野、畑地、樹園地、造林地などに生育する。
日当たりの良い場所を好む。土壌環境に対する適応性は大きいが、腐食質の多い沖積地を好むため、有機質の多い汚染河川岸に非常に多い。焼却炉やゴミ集積地付近にも多くみられる。
開花期は8~10月。雌雄同株。1株当たり400~500個の種子をつけるが、25,000個以上との報告もある。種子には休眠性があるので土壌シードバンクを形成する。液果は風、雨、動物、人間により伝播される。
定着実績
1952年に静岡県清水港で確認された。アメリカやカナダからの輸入大豆に種子が混入し、豆腐屋を中心に拡大したといわれるが、近年では全国の飼料畑や河川敷で多くみられる。
平成21年度までに個体が確認された地点図
被害状況
■生態系に関わる被害
  • 長野県千曲川で7月のアレチウリの現存量と在来植物の種数との関係を調査した結果、アレチウリが大量にある場所では、他の植物がほとんど生育しないことが示された。
  • 全国の河川敷等で大繁茂し、河原の固有種との競合や駆逐のおそれから、駆除が実施されている。
取扱い上の注意
備考
河川敷に生育するアレチウリは、ほとんど冠水しない場所にみられるため、河岸を掘削して地盤を低くし、増水時に冠水する場所を創出することが、侵入防止につながるとの提案がある。 土壌処理剤のみの防除は難しく、茎葉処理剤や、結実前の刈り取りといった機械的防除法の併用が必要な難防除雑草である。
植物防疫法により、侵入を警戒している病害虫(チチュウカイミバエ、ウリミバエ)の発生地域からの規制部位(ウリ科の生果実、苗)は輸入が禁止されている。
棘が欠如したものをトゲナシアレチウリとして区別する文献もある。

※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。


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