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 特定外来生物の解説

特定外来生物の解説


ゴケグモ属のうちセアカゴケグモ

和名
ゴケグモ属
科名
ヒメグモ (Theridiidae)
学名
Latrodectus
原産地
我が国の在来種であるアカオビゴケグモ(Latrodectus elegans)以外は、種により分布が異なっており、例えばセアカゴケグモ(Latrodectus hasseltii)は、オーストラリア、ニュージーランド、南太平洋諸国等に分布し、ハイイロゴケグモ(Latrodectus geometricus)は、中南米、アフリカの熱帯地域が分布の中心だが、インド、フィリピン、ハワイ諸島等、世界中の亜熱帯,熱帯地域に広く分布する。クロゴケグモ(Latrodectus mactans)は、北米原産で、北米大陸東部ではオレゴンとニューヨークの緯度まで分布する。ツヤクロゴケグモ(Latrodectus hesperus)は北米 (メキシコ、アメリカ、カナダ) 西部に分布する。またツヤクロゴケグモは、イスラエルにも分布するが、人為による導入と考えられている。
特徴
ゴケグモ属は、クモ目ヒメグモ科に分類され31種に整理されている。
コンクリート建造物や器物の窪みや穴、裏側、隙間、管渠などに営巣し、人間の生活環境周辺に生息が可能である。
定着実績
セアカゴケグモとハイイロゴケグモは広く定着。その他のゴケグモ属の定着実績はない。
被害状況
■人の生命又は身体に関わる被害
  • 刺咬により、局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結をきたし、区域リンパ節が腫張する。
  • 通常は、数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがある。重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。
取扱い上の注意
α-ラトロトキシンを有するゴケグモ属による刺咬により、局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結をきたし、区域リンパ節が腫張する。通常は、数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがある。重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。
備考
セアカゴケグモとハイイロゴケグモは、港湾地域又はそれに隣接する地域で多く発見されており、コンテナ等に付着して侵入してきた可能性が高い。
国内では、貨物やコンテナ、建築資材、自動車等に営巣したものが人為によって運ばれた結果、生息域が広範囲に拡大されたものと考えられる。 屋外に置かれていた傘、衣服、おもちゃ等に付着して、屋内に持ち込まれる可能性がある。

※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。
詳しい情報を知りたい方はこちら。 H27.5.13 昆虫類等陸生節足動物グループ会合(第9回)


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