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 特定外来生物の解説

特定外来生物の解説


アカゲザルとニホンザルが交雑することにより生じた生物

和名
アカゲザルとニホンザルが交雑することにより生じた生物
科名
オナガザル (Cercopithecidae)
学名
Macaca mulatta × Macaca fuscata
英語名
Rhesus macaque × Japanese macaque
原産地(アカゲザル)
中国、インドシナ半島北部、ミャンマー、ネパール、インド北部、パキスタンとアフガニスタンの北部
特徴
ニホンザルより尾が長く、下半身の黄色味(あるいは赤味)が強いという、典型的なニホンザルとは異なる上半身と下半身の毛色のコントラストを持つ個体が多い。
相対尾長(ここでは座高に対する尾長の割合)の平均値は、東方グループ(中国とその周辺地域)のアカゲザルでは35%、西方グループ(インドとその周辺地域)のアカゲザルで45%、ニホンザルでは15%である。房総の交雑個体では35~40%の個体が多い。
定着実績
アカゲザルは、千葉県房総半島で1995 年に定着が確認されている。定着地域では、遺伝子解析によりニホンザルと交雑していることが2004 年に確認された。なお、千葉県では、天然記念物「高宕山のサル生息地」に指定された地域で、ペット放逐が原因のアカゲザルと推察される個体とニホンザルとの交雑がおこり、1983 年に交雑個体が排除された経緯がある。
平成21年度までに個体が確認された地点図(アカゲザル)
被害状況
■生態系に関わる被害
  • 千葉県南房総市と館山市の群れはアカゲザルを主体とする群れであり、血液サンプルによるDNA 解析で、アカゲザルとニホンザルとの交雑個体が確認されている。この群れとニホンザル個体群の生息地の距離は約20km で、オスの交流が確認されている。
  • 館山市と南房総市で当初に捕獲された19 個体中15 個体(78.9%)が交雑個体であることが遺伝子分析により確認された。近年(2012 年度)の捕獲個体では62.3%が交雑個体と判定されている。
  • 千葉県にニホンザル生息地における捕獲個体の尾検体2,326 サンプルを用いた交雑判定の結果、交雑率は1.6%であった。
■農林水産業に関わる被害
  • アカゲザルではカキ、柑橘類などの農作物被害が報告されている。
取扱い上の注意
備考
アカゲザルは実験動物として頻繁に用いられている。

※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。


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