特定外来生物の解説
- 和名
- フイリマングース
- 科名
- マングース (Herpestidae)
- 学名
- Herpestes auropunctatus
- 英語名
- small Indian mongoose
- 原産地
- ミャンマー、中国南部、バングラデシュ、ブータン、ネパール、インド、パキスタン、アフガニスタン、イラン
- 特徴
- 頭骨基底全長は、オスが56.3~71.5mm、メスが54.9~67.1mm である。また、頭胴長は250~370mm である。これに対し、近縁種のジャワマングースでは頭骨のサイズと形態が異なっており、オスが72.2~83.7mm、メスが64.2~79.2mm である。また、ジャワマングースの頭胴長は300~415mm であり、本種の方がジャワマングースより小型である
- 定着実績
- 沖縄島、奄美大島、鹿児島県鹿児島市に定着(※鹿児島市の個体については、根絶確認中)。
- 被害状況
- ■生態系に関わる被害
- 多種多様な動物(絶滅危惧種も含む)を捕食している。アマミノクロウサギ、アマミトゲネズミ、アカヒゲ、キノボリトカゲ、ワタセジネズミ、オキナワアオガエル、イボイモリなど哺乳類から昆虫類まで様々な絶滅危惧指定種を捕食している。
- 鶏卵、鶏雛に対する養鶏被害や、農作物への被害が発生している。
- 取扱い上の注意
- -
- 備考
-
- ハブの駆除を目的として意図的に導入された。
- ニュージーランド及びアメリカでは輸入禁止種にリストされている。
- 西インド諸島、ハワイ、フィジーなどに導入され、生態系に影響を及ぼしている(特に西インド諸島では哺乳類と爬虫類、フィジーとハワイでは鳥類の絶滅・減少要因になったとされる。
- 日本哺乳類学会は、環境省等に対して「移入哺乳類への緊急対策に関する要望書」を提出し、速やかな駆除を緊急に要する種に指定している。
- 最近の研究成果により、従来ジャワマングース(H. javanicus)とシノニムないし同種とされていたフイリマングース(H. auropunctatus)が別種とされ、国内に定着している個体群はフイリマングースであることが明らかになった。
※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。