ブックタイトルエコジン06・07月号
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エコジン06・07月号
さんが思っていることはある。「よく“人間と動物”って区別したりしますが、人間もヒト科の生き物。同じ動物の『仲間』なんですよね。仲間だと思えば、動物を大切に思う気持ちや、その周囲の自然を守ろうという気持ちもおのずと生まれてくるんじゃないでしょうか」田中直樹1971年、大阪府豊中市生まれ。相方の遠藤章造と、お笑いコンビ・ココリコとして活動。数々のバラエティー番組に出演して人気を博す。“芸能界一の動物好き”ともいわれ、今年1月公開の映画『アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう!~』では初めてナレーションに挑戦。二児の父。だから田中さんは動物を見に行くときも、動物たちの生きるゾーンに“お邪魔する”というスタンスで敬意を払う。動物をべての生き物にとって住みやすい環境をつくることができると信じています。見て、生態を知ることで生きる力をもらうこともしばしば。「ビワアンコウっていう深海魚を知っていますか?この魚はオスが全然見つからないと言われていたんですけれど、メスのお腹のあたりのヒレのように見えていたものが、実はオスだったんです!オスはメスのお腹に噛みついて、次第に自分の体をメスの体と溶け合わせ合体してしまうんですよ。メスの体から栄養を受け取り、ただ生殖のタイミングを待って生きている、究極のヒモ状態(笑)。こんな生き方だってあるんですよね。動物の生活はとてもシンプル。食べて、寝て、交尾・交接をして一生を終える。それを見ていると“生物としての基本ができればいいんだ”って、気持ちが楽になることがあります。生き物ってそれぞれが独特で、魅力のないものなんてひとつもない。今いる生き物たちを、今後見られなくなってしまうような環境には絶対したくないですよね」とはいえ現在、地球上に約3,000万種いるとされる生物のうち、激変する環境のために、過去100年間で地球上の種の絶滅速度が1,000倍になっていると言われている。田中さんが大好きなサメ類も、4分の1が絶滅の危機に瀕しているという報告もある。「サメはサイズもさまざま、かたちもさまざまな上、500種もいるといわれる種類の多さも魅力です。それがいつか水族館の中だけでしか見られなくなってしまったら嫌ですし、とても寂しい。やっぱり自然の中でいつまでもその姿を見ていたいです。ヒトはどの生き物よりも考えられる脳を持った生き物。だからこそ、すべての生物にとって生きやすい環境をつくることができると信じています」。