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概要

エコジン12・01月号

13http://teruhanomori.com/(一社)てるはの森の会綾ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)に指定されている照葉樹林を地域住民が誇りに思い、後世に引き継いでいくために“人と自然”の関わりを掘り起こした活動です。(一社)てるはの森の会人と自然のふれあい調査マムシグサキリシマシャクジョウヨコグラノキ新緑の綾の森高齢者から当時の暮らしについて聞く森によって育まれてきた豊かな和の暮らしを再発見しようと調査が行われたつたえようあやちょう 宮崎県のほぼ中央に位置する綾町には、日本最大級の面積を誇る照葉樹林が残されている。人工林に分断された箇所を照葉樹林に復元するプロジェクトが進む中、森を長く後世に残すためには、地域住民が森の大切さを認識することが大切。そこで行われたのが「人と自然のふれあい調査」だ。 市民団体が中心となって、人と自然との結びつきが強かった、かつての森や里での暮らしを地域のお年寄りから聞き取りするなどして、マップや冊子にまとめた。「以前は川に鮎がたくさんいて、足の指でつかまえられるほどだったことや、桑の実やアケビを口の周りが真っ黒になるほど食べた思い出などを聞き、昔はもっと豊かな自然の恵みを直接受けながら暮らしが営まれていたことを知りました」と、てるはの森の会の下村ゆかり事務局員は話す。 「人と自然のふれあい調査」は、自然と人との関わりがある生活を地域の人々が再発見するきっかけとなり、調査の成果が綾の森や里を散策する際のガイドマップに使われるなど、綾町を訪れる人の興味や関心を喚起することにも貢献している。