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概要

エコジン10・11月号

08味期限は切れていないが商品にできなくなった食品を、食品企業などから集めて活用する仕組みが「フードバンク」。これに対して“家庭”で余った食品を集めるのが「フードドライブ」だ。「ドライブ」には“寄付活動”の意味があり、寄付文化に親しいインターナショナルスクールなどを発信源として、草の根的な広がりをみせている。 今夏、東京都福生市にある市営プールの指定管理者で、フードドライブを実施した有限会社ブイフィールドは、「お中元でもらったものなど、かなりの品数が集まりました。福生市だけでなく近隣の市から来る人もいて、とても好評だったので来年も開催したい」と手応えを感じている。 こうした各種イベントなどで集めた食品の受け入れ先で、日本最大級のフードバンク団体セカンドハーベスト・ジャパンでは、集まった食品を児童養護施設や貧困家庭などに届けている。フードドライブ担当の西岡真菜さんは「企業から集めたものよりも個人から集めるフードドライブの方がバリエーションも豊富にそろう傾向があり、届け先からも好評です」と話す。 余っている食品を困っている人の手に。フードドライブは家庭から出る食品ロスを減らしながら、社会福祉にも役立つ活動として注目されている。左・受け取りに来るのが難しい遠方の家庭や施設には、食品の詰め合わせを発送している。右・配送用のトラック 福生市営プールで行われたフードドライブ。プールの入口にブースを設け、食品を預かっている。中には、プールを利用しないのに食品だけを持って来てくれる人もいる→https://www.2hj.orgセカンドハーベスト・ジャパンフードドライブ賞日本では、本来食べることができるのに捨てられている「食品ロス」が年間で約632万tも出ています。これは世界中から貧困国へ送っている食料援助量の約2倍。このような無駄を減らすために、今さまざまな取り組みが行なわれています。食 卓Photo by Natsuki Yasuda / studio AFTERMODE