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概要

エコジン10・11月号

献する技術を採用している。 長期環境ビジョンで「2050年にゼロエミッション(※)」を目標に掲げる川崎汽船。世界の海運業界をリードする積極的な取り組みに注目したい。究極の省エネと環境保全を追求せよ! 大気汚染物質の削減や省エネルギー化に向けて、海運分野でも、さまざまな取り組みが行われている。大手海運会社の川崎汽船は、高い省エネルギー性能と環境保全性能を両立する次世代船舶の実用化に向けた「DRIVE GREEN PROJECT」を進めている。こうした取り組みについて、同社執行役員の中野豊久氏はこう語る。「当社では昨年、2050年を目標とする長期的な環境ビジョンを策定しました。船舶は、航空機、鉄道、車両などに比べ、最も環境負荷の低い輸送手段ですが、それでもエンジンなどからの排出ガス中には、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)のほか、環境汚染の因子が含まれる窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などが含まれており、環境に及ぼす影響は無視できません。そこで、自動車を輸送する際のCO2排出量を極限まで削減するため、船型大型化の追求とともに先進の環境対応・省エネ技術を投入しました」環境先進技術が満載の「DRIVE GREEN HIGHWAY」 このプロジェクトのフラッグシップとして建造されたのが、大型自動車運搬船「DRIVE GREENHIGHWAY」。最新の船舶技術を搭載し、環境・省エネ性能を高めている点が最大の特徴だ。従来船と比較して、CO2の排出量を25%以上、NOxを50%以上、SOxを90%以上削減できるという。 他にも、太陽光発電、船首部の形状最適化による空気抵抗の低減、高効率プロペラ、LED照明、遮熱塗料、最適運航支援システムなど、さまざまな省エネルギーおよびCO2排出量の低減に貢SOx(硫黄酸化物)スクラバー※ゼロエミッション:環境に影響を与える大気汚染物質を生じさせない、排出しない、あるいは生じる廃棄物を再資源化するなどして、全体として廃棄物を出さない生産のあり方を目指す構想。エンジンや発電機関からの排気ガスを、装置内で散布する海水または清水で洗浄してSOx を分離・吸収し、大気へのSOx 排出を抑制するシステム船内の食堂には船舶用の水耕栽培装置を搭載。船員に新鮮な葉物野菜を提供することができる。「外洋船の航海では、船員さんは3~6カ月の長期にわたって船内空間で過ごします。植物を眺めることによる心の安らぎを提供する、という精神的効果も期待しています(中野さん)」。野菜工場で、ココロもカラダも健康に!プチメインスプレーミスト分離機循環水タンク浄化ガス排気ガス液-ガス接触層予冷スプレー23