ブックタイトルエコジン０４・０５月号

概要

エコジン０４・０５月号

志摩市は三重県志摩半島南部に位置すまとやる市。的矢湾、英虞湾、太平洋に面し、リアス式の美しい海岸線となだらかな丘陵が特徴だ。市の全域が「伊勢志摩国立公園」に含まれ、里海の豊かな自然を活かしたまちづくりが進められている。湾内に浮かぶ真珠養殖のいかあごだや、アワビなどを獲る海女の姿はこの地域ならではの光景だ。日本の伝統文化を伝え、美しい自然風景を持つ土地柄を受け、今年5月には、かしこじま英虞湾に浮かぶ賢島をメイン会場に、G7伊勢志摩サミットが開催される。稼げる、遊べる、学べる……市民と自然が共生する「新しい里海のまち」ハッケン!地域の全員参加で、里海の自然を再生藻場・干潟の再生干潟の生き物観察会では、ボラ、オキシジミ、ケフサイソガニなど、さまざまな生物が確認された英虞湾では、海の水質浄化や生物生息環境などの役割を担う干潟や藻場が江戸時代以降に失われた。そのため、市では産官学民協働で干潟や藻場の再生を進めている。ホテル敷地内の池や、かつて干潟だった沿岸遊休地に海水を導入するなどの取り組みを実施。「森~干潟~海」とつながる自然環境を再現し、里海の自然の再生を目指している。再生後の干潟では、アサリなど底生生物の増加が確認された。ハッケン!市の公用車で、電気自動車の普及啓発電気自動車の導入志摩市では、日産自動車(株)が実施する「電気自動車活用事例創発事業」の採択を受け、電気自動車(EV)を同社から3年間無償貸与されている。志摩市の公用車としては初のEVとなる。市では、「伊勢志摩サミット」や「伊勢志摩国立公園指定70周年」を控え、EVの普及啓発のほか、一般家庭用電源として電気供給が可能であることを活かし、住居近くの夜間作業や電気製品を使用する作業などにも活用していく予定だ。市では道の駅「伊勢志摩」など、各所でE V充電設備の設置を進めており、「EVでの来訪時には、ぜひ利用してほしい」と呼びかけている27