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概要

エコジン04・05月号

奥能登の自然を満喫できる体験型の宿泊施設ハッケン!奥能登すず体験宿泊施設木ノ浦ビレッジ国定公園特別地域に指定されている風光明媚な木ノ浦海岸に、2 0 14年にオープンした体験型宿泊施設。国民宿舎だった建物を建て直す際の“新施設は地元の人たちで運営してほしい”という市の意向を受け、現在は民間会社が運営している。「奥能登すず体験宿泊施設」と銘打つとおり、珠洲の地で太古の昔の化石が堆積してできた「珪藻どけいそう土」でつくった窯でピザを焼く「窯焼きピザづくり」や、生豆を自分で焙煎し、ゆったりとした時間の中で楽しむ「オリジナル焙煎珈琲」など、珠洲の時間と空気が体感できるプログラムが用意されている。下)木ノ浦海岸を臨む施設/右上)耕作放棄地のくずを活用し、布を染める草木染めのワークショップ珠洲の豊かな自然環境を活かし里山里海における暮らし文化を継承N P O法人能登半島おらっちゃの里山里海ハッケン!茶の湯に用いる炭を作るためのクヌギの植林活動「おらっちゃの森づくり運動」奥能登と珠洲の豊かな自然環境を保全し、里山里海における暮らし文化を継承しようと、環境問題に取り組む金沢大学の研究者と地域住民が協力して2008年に設立したNPO法人。地域の先人たちが培ってきた山や海とのつき合い方を「里山里海活動」と位置づけ、森の自然を五感で楽しむワークショップや、伝統の「揚げ浜式製塩」の歴史や技法を学ぶ「塩づくりツアー」など、さまざまな体験活動を企画・運営している。また、珠洲市自然共生室、金沢大学、地域団体、学校などと連携して、生物多様性調査や環境教育などの活動も行っている。半島の自然を生かし、未来へ伝える自然共生のまちづくり珠洲市では、2010年に「珠洲市バイオマスタウン構想」を掲げ、市内の多様なバイオマス資源の利活用を図ることで、「環境・産業・生活の調和のとれたまちづくり」を推進してきた。ペレットや薪、炭などを燃料とする「木質バイオマスストーブ」の購入費助成や、廃食用油を回収し、バイオディーゼル燃料として再生利用を進める事業など、地域資源を活かしたユニークな取組が行われている。また、市内では大規模な風力発電所やメガソーラー発電所も稼働。こうした再生可能エネルギーの活用に加え、里山里海の保全活動などを通じて「半島の自然を活かし、未来へ伝える自然共生のまちづくり」を推進している。27