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概要

エコジン02・03月号

スラリとしたスタイルと、涼しげで優しい目元、知的な雰囲気を持つ、俳優の田中圭さん。これまでに“環境”にまつわる数々のドラマや映画に出演している。「僕自身にエコなイメージがあるとは思えないんですけどね…。しかも僕、色白ですし(笑)」田中さんは東京生まれ、東京育ち。ご両親の故郷、いわゆる“田舎”もないという、完全な都会っ子だ。「自然とたわむれるとか、緑の中で虫を追いかけるとか、そういう経験、ほとんどしたことがなかったんです。家族でよく川にキャンプに行っていたんですけど、そこでも蜂に刺されたりとか(笑)。正直小さい頃は、自然に対してはあんまりいいイメージがありませんでした。蜂にされたことがトラウマになって、川も苦手になりましたしね」そんな田中さんに転機をもたらしたのが、スキューバダイビング。テレビ番組の企画で海に潜ることになり、ライセンスを取得したそう。それ以来、仕事で海に潜る機会が増え、少しずつ、気持ちが環境に向くようになった。「きっかけになった番組は、カリフォルニアの海でアシカの赤ちゃんと一緒に泳ぐっていう企画だったんです。それから2006年に、ドラマで沖縄の海に潜りました。一番最初に石垣島に行ったのは、そのときでした。僕が住んでいる東京とは、何もかもが違って、別の世界。海の中でも陸地でも、興奮しっぱなしでした。とにかく海がキレイで、本当に感動した記憶があります」その後、2013年に公開された映画『サンゴレンジャー』の撮影で、再び石垣を訪れた田中さん。演じたのは、サンゴを守る“自然保護官”(通称・環境省レンジャー)の役。実際に地元の方々と一緒に海に潜り、サンゴを食い荒らすオニヒトデの駆除活動にも参加。そのとき、石垣の海が微妙に変化していることを感じた。「基本的には、相変わらず海はキレイだし、空気もいい。でも、初めて訪れたときに比べると、海の色がそのときほどは澄んでいない気がしたんです。実際潜ったらサンゴの色も変わっていましたし…。ものすごくショックだったのが、港の近くの波打ち際に、ごみが打ち上げられていたこと。前に来たときにはそんなものは一切見なかったから、驚きましたね。こんな美しい海にごみを捨てる人がいるという事実にもびっくりしました。環境に関して素人の僕でも分かるような変化が起こっていました。でもそれと同時に、環境を守ろうとする人たちもたくさんそれが積み重なって、ある日突然自然ってなくなるんだと思う。〝自分一人、このくらいやっても平気だよね?。04