ブックタイトルエコジン０２・０３月号

概要

エコジン０２・０３月号

WORLD NEWSECOJIN GLOBAL WARMING WORLD NEWSEuropean UnionEU世界の気候変動政策をリード「欧州」の威信をかけて解説:欧州連合日本政府代表部一等書記官平尾禎秀氏2014年10月、ベルギーのブリュッセルで開催された欧州理事会の様子写真/AA/時事通信フォトCLIMATEEU全体の温室効果ガスを2030年までに1990年比で最低でも40%削減昨年10月の欧州理事会(加盟国28カ国の首脳会議)において、2030年気候変動・エネルギー政策枠組が決定された。深夜1時までの首脳協議の末の決着だった。結論として、EU全体の温室効果ガスを2030年までに1990年比で最低でも40%削減するという拘束力ある目標が採択された。2020年の削減目標が1990年比で20%削減であり、以降10年間でさらに20%削減する野心的な目標と評価されている。目標達成手段としては、排出量取引制度(排出量の約4 5 %をカバー)が主要な制度として再確認され、同時に様々な改革(市場安定機能、毎年の排出枠総量上限の削減率、無償割当の範囲、近代化リザーブの創設等)が実施される予定である。排出量取引制度によってカバーされない部門についても、10