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概要

エコジン10・11月号

ESD OPINION小川雅由さんに聞く「『国連E S Dの1 0年』後の環境教育推進方策懇談会」メンバー「国連ESDの10年」は、今年、最終年を迎えます。この10年を総括し、今後の取組をどのように進めていくかを検討するため、環境省では、今年1月から有識者の参画を得て懇談会を開催してきました。懇談会メンバーの1人である小川雅由氏に、環境教育の今後について聞きました。インタビュー構成/梅澤聡写真提供/LE AF左:西宮市の環境学習システムは、小学校1 ~ 6年生用の「エコカード」をはじめ、幼児用の「地球となかよしカード」、中学生以上の市民用の「持続可能な地域づくり市民活動カード」など、多様な年代層にまで広がっている。/右:環境活動をすると、エコカードにエコスタンプを押してもらえる。西宮市の事例から見える課題解決のヒント今年1月から7月まで、私は「『国連ESDの10年』後の環境教育推進方策懇談会」メンバーとして議論に参加してきました。その総括として8月に公表された報告書には、今後のESD推進に向けた課題として「ESDの実践者や、その実践者を支援する者の数が不十分」「教材・プログラムが整備されていない」「支援体制が不十分」「定期的なフォローアップ、ESDについての認知度が不十分」などが挙げられています。私は、この懇談会で委員の皆さんと議論を重ねる中で、「私たちが西宮市で行ってきたことの中に、課題解決のヒントがあるのではないか」と感じていました。そのキーワードは“まちのしくみづくり”です。大人のちょっとしたひと声が子どもたちの“気づき”を生む西宮市における環境学習事業は1992年にスタートしました。その基本理念は、「環境学習を“まちのしくみづくり”として考え、地域に根ざした環境学習システムを構築しよう」と12