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概要

エコジン04・05月号

vol.06環境省のレッドリストに挙げられた日本の希少な生き物たち、そして日本の生態系に悪影響を与える外来種(侵略的外来種)について紹介します。希少種ニホンイシガメMauremys japonica分布本州から九州大きさ食べ物甲長オス14㎝、メス21㎝程度魚、甲殻類、水生昆虫、水草など(雑食性)準絶滅危惧(NT)本州から九州に広く分布する、日本固有のカメの仲間です。山麓の池や沼、田んぼ、河川の上流から中流などに生息し、雑食性で様々なものを食べて生活しています。「ゼニガメ」の名前で古くから日本人に親しまれてきたカメですが、護岸工事等による生息環境の悪化や飼育のための捕獲などによって減少していると推定されていることに加え、近年では、特定外来生物のアライグマによる捕食や、クサガメとの交雑による遺伝子汚染の現状等が明らかにされたことなどから環境省のレッドリストで準絶滅危惧に選定されました。また、要注意外来生物のミシシッピアカミミガメとの競合の影響も指摘されています。侵略的外来種ヌートリア原産地主な被害備考南アメリカ生態系・農林水産業に関わる被害特定外来生物提供:一財)自然環境研究センターMyocastor coypus国内では戦前から毛皮の採取のために飼育されていました。毛皮の需要が無くなり、放されたり逃げ出したりした個体が西日本を中心に定着し分布を拡大しています。河川や湖沼などに生息し、水生植物の茎などを食べることで水辺の環境が変わり、絶滅危惧種のベッコウトンボの個体数が激減した事例もあります。生息密度の高い地域では水稲やサツマイモなどの農作物に深刻な被害が生じています。こうした被害を防止するため各地で捕獲が進められています。水辺で見かけてもエサをあげないようにしましょう。外来生物法HP→http://www.env.go.jp/nature/intro/ヌートリア→http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-ho-06.html外来いきものセンサス(※)→http://ikilog.biodic.go.jp/(※)ヌートリアを含む26種の外来種の分布情報を収集しています。31