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概要

エコジン12・01月号

環境省は平成24年8月および25年2月、日本の絶滅のおそれのある野生生物として3597種を掲載した「第4次レッドリスト」を公表しました。平成18~19年度に公表された第3次レッドリストから442種の生物が追加され、今回、日本人にとって身近な生き物であるニホンウナギも、新たに絶滅危惧種に選定されました。これほど多くの生物が追加となった背景には、今回から初めて干潟の貝類が評価の対象に加わったことなどの事情もありますが、日本の野生生物が依然として厳しい状況に置かれていることは明らか。新たに「絶滅」と判断されたのは哺乳類、鳥類、昆虫類、貝類、植物のカテゴリーで合計8種あり、1979年、高知県で最後に目撃されたニホンカワウソも、絶滅と判断されました。地球規模での生物多様性の保全や、持続可能な利用などを目的とする「生物多様性条約(生物の多様性に関する条約)」が採択されたのは、1992年の国連環境開発会議(地球サミット)でのこと。1994年からほぼ2年に1回、その締約国会議(COP : Conference of the Parties)が開催されてきました。2010年、名古屋市で開催されたCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)では、日本からの提案に基づき、生物多様性戦略計画2011-2020を採択。さらに2012年にインドで開催されたCOP11では、開発途上国に対する生物多様性に関する活動を支援するための国際的な資金フローを2015年までに倍増させるという目標値の合意に達しました。2014年には韓国でCOP12が開催される予定です。2010年、愛知県名古屋市で開催されたCOP10において採択された戦略計画2011-2020では、2020年までに生物多様性の損失を食い止めるために効果的かつ緊急な行動を実施することが、短期目標として掲げられました。「愛知目標」とは、この短期目標を達成するために設定された20の個別目標のこと。生物多様性の価値や行動の認識を浸透させること、森林を含む自然生息地の損失を少なくとも半減させること、絶滅危惧種の絶滅を防止することなどが具体的な目標として掲げられました。2011年から2020年までの10年間は、国連の定めた「国連生物多様性の10年」。これを受けて、2011年9月に設立された「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)は、「愛知目標」の達成を目指し、国、地方公共団体、事業者、国民および民間の団体など国内のあらゆるセクターの連携を促進し、情報や交流の機会を提供するため、連携事業の認定やイベント開催などを行っています。また、UNDB-Jの趣旨に賛同し、生物多様性の保全や持続可能な利用に取り組んでいる個人、事業者、団体の方々を、Iki・Tomoパートナーズのメンバーとして募集しています。まずは下記のアドレスにアクセスしてみましょう!Facebookページ(https://www.facebook.com/UNDBJ)09