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概要

エコジン12・01月号

vol.04環境省のレッドリストに挙げられた日本の希少な生き物たち、そして日本の生態系に悪影響を与える外来種(侵略的外来種)について紹介します。希少種メス(冬羽)ライチョウLagopus muta japonicaオス(夏羽)分布大きさ食べ物本州中部の高山帯。火打山と焼山、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、南アルプス全長約37㎝主に高山植物の芽、実、種子など。夏には昆虫なども食べる。絶滅危惧IB類(EN)日本のライチョウは氷河期が去った後に高山に取り残されたものが生き残ったとされており、世界のライチョウのなかでは最も南に分布します。日本では標高2,400m以上の高山にすみ、主に高山植物の芽や種子などを食べます。夏と冬で羽の色が異なり、夏羽は白、黒、茶のまだら模様で、冬はほぼ全身真っ白に衣替えし、天敵から身を隠します。生息数は約30年前の調査では約3,000羽とされましたが、最近の研究で数が減っており、平成2 4年公表の環境省レッドリストでは、それまでの絶滅危惧Ⅱ類(VU)から、より絶滅の危険性の高い絶滅危惧ⅠB類(EN)にランクが引き上げられました。減少の理由は天敵の増加、シカ等の食害による植生の衰退などいくつか挙げられていますが、詳細はまだ解明されていません。今後、「ライチョウ保護増殖事業計画」にもとづく取組が推進される予定です。詳しくは、「R D B図鑑~希少な生き物たち」までhttp://www.sizenken.biodic.go.jp/rdb/index.html→侵略的外来種アカゲザル原産地主な被害備考Macaca mulattaアフガニスタン東部からインド北部、東南アジア北西部、中国南部と海南島生態系・農林水産業に関わる被害特定外来生物(※)外来生物法に基づき指定。輸入・飼養等が原則として禁止されます。ニホンザルより尾が長く、腰部分が赤毛で、それが名前の由来になっています。日本では1995年から房総半島で定着が確認されており、雑食性で、果物などに農作物被害が発生しています。また、野生のニホンザルとの交雑が進んでおり、房総半島の純粋なニホンザルが絶滅する危険性が指摘されています。このため、千葉県による捕獲対策が進められています。このような、外来生物が交雑して起こる問題に対応するため、平成2 5年6月に外来生物法が改正され、外来生物の交雑種も同法の対象とできるようになりました。外来生物法HP→http://www.env.go.jp/nature/intro/法改正の概要→http://www.env.go.jp/nature/intro/2law/files/gaiyouH25.pdf31