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概要

エコジン12・01月号

査し、優れたものに対して資金的支援を行っています。経済界が主体となって、20年以上の長期にわたりNGO/NPOの活動を大規模に支援する仕組みは、世界でも稀だと思います」設立当初は、希少生物保護や植林など、個別分野の活動支援が中心だったが、近年は、地域の人々の生活と生態系保全を両立させる自然資源管理や環境教育など、より広範で持続可能性の高い活動への支援ニーズが高まっているという。「私たちも、社会の変化に対応して、より視野を広げた活動を行っていきます。世界ではすでに、企業活動と生物多様性保全を両立させる動きが盛んです。日本企業も、単なる資金支援ではなく、自分たちの企業活動そのものを生物多様性保全にどう結び付けるかを真剣に考え始めています。私たちは、そうした企業と、現地で活動する人たちとの交流や協働を促進していきたいと考えています」Click!!経団連自然保護協議会http://www.keidanren.or.jp/kncf/N P O法人コウノトリ湿地ネットコウノトリが日本で生息するには、住民が暮らしの中で里山環境(山林、河川、水田、湿地等)を管理し、豊かな生物相を維持することが必要となる。しかし今日では、農業や林業の衰退によって地域の活力が低下し、それにともなって自然力も低下している。そこで、コウノトリの野生復帰を確かなものとするため、コウノトリの採餌場所となる湿地の保全・再生・創造を行い、人と自然が共生する社会づくりに寄与する。上:舞い降りてきたコウノトリの幼鳥/下:畦の修復作業の様子。この日は総勢7 0名以上が参加した。集落住民と協働して土留め作りを行っているNPO法人ECOPLUS新潟県南魚沼市の清水集落は、65歳以上の高齢者が住民の3 8 %を占める過疎集落。日本各地に存在するこうした山村とその周辺地域には、太古の昔から人と自然が育んできた多様な生きものの世界がある。過疎集落を“生物多様性と人との関係を学ぶ場”として再構築し、地域活性化のモデルとすることで、過疎地の生物多様性を維持しながら集落の存続を図る方策を探るプロジェクト。活動現場付近で見つかった希少生物(左からモリアオガエル、ハッチョウトンボ、カキツバタ)15