ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

エコジン10・11月号

二ッポンのエコな現場VOL.03先進的なエコ活動に取り組む各地の自治体やNPO、企業をご紹介します。世帯数:16万7,663世帯(2013年9月1日現在)総人口:40万6,247人(2013年9月1日現在)千葉県柏市URL :https://www.city.kashiwa.lg.jp/左:柏の葉キャンパスエリアの“街開き”は来年5月。現在、急ピッチで整備が進められている。今後、柏市全域のスマートシティ化を目指す。右:AEMSのモニターイメージ。地域全体の発電量・受電量・消費電力量を一元管理することができる。下:柏市では「マルチ交通シェアリング」の社会実験として、電気自動車のほか、電動バイクや自転車などが用意されている。すべて専用のカード1枚でシェアリングサービスが受けられる(有料)。街づくりを通じて、社会的課題の解決モデルを発信文/梅澤聡千葉県柏市で、公民学が連携した大規模な都市づくりプロジェクト「柏の葉スマートシティ」が動き始めている。プロジェクトが目指すのは、「安全・安心でサスティナブル(持続的)な都市」を生み出すこと。その3本柱が「環境共生都市」「健康長寿都市」「新産業創造都市」の実現だ。このうち「環境共生都市」実現のための取り組みが、地域全体のエネルギーの最適化と一元管理。その核となるのがAEMS(Area Energy Management System=エリア・エネルギー管理システム)だ。プロジェクトを担当する柏市役所環境部環境保全課の原田圭介氏はこう語る。「地域全体のエネルギーを“見える化”し、効率的に運用するシステムです。災害時には自営送電線を使って地域内で電力を融通したり、避難所や高層エレベーターなどに優先供給することができます」地域内には大型太陽光発電パネルをはじめ大規模ガス発電、生ごみバイオマス発電のシステムも設置され、発電した電気は大規模蓄電池に蓄えられる。こうした“創エネ”“蓄エネ”による自前のエネルギーも、前出のAEMSによってコントロールされる。「これだけの規模でスマートグリッドが本格実用されるのは、おそらく日本初。自立した都市経営を実現する“柏モデル”の構築を目指しています」28