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概要

エコジン10・11月号

Rびん再使用の流れRびんの製造(製びんメーカー)洗びん工場の様子。Rびんは、洗びん機で高温殺菌され、きちんと洗浄されているか人の手で検査をしてから、酒造メーカーに再び戻っていく。再使用がむずかしくなったものは、破砕されびんの原料へリサイクルされる。焼酎の充てん(焼酎メーカー)焼酎の購入、消費(酒類販売店、料飲店など)空きびん回収・買い取り(酒類販売店)関東地方でも、Rびん普及のためのイベントを開催。関東で空になったRびんを新潟の酒造メーカーへ送り、日本酒を詰めて九州へ戻すという構想も進行中だ。洗びん(びん商)Rびんの再使用酒類卸C O L U M N2Rとは?「リサイクル(再資源化)」、「リデュース(ごみそのものを発生させない)」、「リユース(何度も繰り返し使う)」という「3R」のうち、優先順位が高いリデュース、リユースの2つを抜き出したもの。その過程でエネルギーや資源の消費が発生する場合があるリサイクルと比べ、もとの形状を維持したまま使用できるリユースや、廃棄物自体を減らすリデュースは、循環型社会の形成により効果的。して設計した統一リユースびん、Rびんが作られたのです。当初は鹿児島県の大口酒造1社だけでのスタートでしたが、平成22年には11社の酒造メーカーがRびんを採用し、現在では約150万本が全国に出荷されるようになりました」空いたRびんは販売店が消費者から1本5円で買い取り、びん商が洗浄した後、再び酒造メーカーのもとで焼酎が詰められて店頭に並ぶ。たとえば100万本のRびんが一回再利用されると、従来のびんを利用した場合に比べて一般廃棄物を500トンも削減する効果があるという。また、ガラスびんの原料採掘から廃棄までの過程で発生する環境汚染物質を減らすこともできる。「鹿児島県内のRびん回収率はいまや9 3 %です。今後はさらにRびん採用メーカーを増やし、全国的に広めていくことが課題です」と田中さん。消費者や販売店、自治体などが協力しながら、Rびんを効率よく回収し、繰り返し使うことで環境負荷を抑制する。地域が一体となり取り組むこの循環システムモデルは、さらなる広まりが期待されている。15