ブックタイトルエコジン8・9月号
- ページ
- 4/36
このページは エコジン8・9月号 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは エコジン8・9月号 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
エコジン8・9月号
もう一度、路上からはじめよう-----。東日本大震災が発生した2011年3月、川嶋さんは、6年ぶりに自身の音楽活動の原点である路上ライブを行い、義援金を募った。その行動は迅速で、震災発生からわずか1 0日後のことだった。「連日、メディアの報道で被災地の現状を目の当たりにし、私には何ができるんだろうと考えていました。そしてそれは、原点だった路上に戻って歌うことだと気づいたんです」被災地の一つ、岩手県南三陸町に入ったのは、震災から3週間後。町内の戸倉小学校の生徒たちが、避難先で恐怖に震える中、川嶋さんの曲『旅立ちの日に…』を歌ってお互いを励まし合っていたことを新聞で知り、どうしても会いにいきたかったという。それは、子どもたちが卒業式で歌うために繰り返し練習していた曲だった。「お邪魔にならないように、とにかく物資だけを持って向かったんですが、『歌ってください』とみおっしゃってくれて、子どもたちと一緒に『旅立ちの日に…』を歌いました。その場にいたご両親や関係者の方たちも涙を流していて、きっとそれまで我慢してきた思いが溢れ出たんじゃないかなと思いましたね。もしこの歌が子どもたちの心の小さなともしびになってくれていたのだとしたら、歌ってきて本当によかったなと思います」それから4カ月後の8月、震災で延期されていたため、“日本で一番遅い卒業式”が戸倉小学校で行われた際、ふたたび子どもたちに会いにいった川嶋さんは、その成長ぶりに驚いたという。「子どもたちがとても強い瞳をしていたのが印象的でした。先生が最後