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概要

エコジン8・9月号

vol.02環境省のレッドリストに挙げられた日本の希少な生き物たち、そして日本の生態系に悪影響を与える外来種(侵略的外来種)について紹介します。希少種メダカ南日本集団メダカ北日本集団、南日本集団北日本集団Oryzias sakaizumii南日本集団Oryzias latipes生息地大きさ食べ物北海道を除く全国最大全長4.2㎝動物・植物プランクトンなど(雑食性)写真提供:(株)ラーゴ生物多様性研究室阿部司絶滅危惧Ⅱ類(VU)水田地帯の用水路などの流れが緩やかな水辺で生活し、日本人にとって最も身近な淡水魚とも言えるメダカですが、生息環境の消失や外来魚の侵入等により絶滅が心配されるようになり、平成1年から絶滅危惧種とされました。保全が必要な種という認識が高まり、保全活動として放流が行われた例もありますが、異なる地域のメダカが放流されると元々地域にいたメダカに交雑等による悪い影響を及ぼしてしまいます。近年の研究によりメダカは北日本集団(キタノメダカ)と南日本集団(ミナミメダカ)の2種に分類され、さらに地域ごとにいくつもの細かい集団に分かれていることもわかってきました。増やした生物の野生復帰の取組については、専門家のもとで慎重に判断して行う必要があります。詳しくは、「絶滅のおそれのある野生動植物種の生息域外保全」まで→http://www.env.go.jp/nature/yasei/ex-situ/侵略的外来種外国産クワガタムシ※写真はオウゴンオニクワガタAllotopus rosenbergi原産地東南アジア・オセアニア等主な被害生態系に関わる被害(在来種との交雑による遺伝的攪乱・競合等)備考要注意外来生物(※)※外来生物法による規制はないが、生態系に悪影響を及ぼしうることから、適切な取扱いについて理解と協力をお願いしている生物。外国産クワガタムシは年間約15万匹(平成23年)が輸入され、大量に販売される等により家庭でも幅広く飼育されています。しかし、各地で野外に放たれたり逃げ出したりしたと考えられる成虫が見つかっており、在来種との交雑による遺伝的攪乱や、生息環境の重なる在来種の駆逐等が懸念されています。生態系影響に係る実証的データは不足していますが、一度崩れた生態系を復元することは非常に困難であり、飼育している場合には「捨てない」「逃がさない」ことが重要です。要注意外来生物リスト→http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/index.htmlクワガタハカセに聞く→http://www.env.go.jp/nature/intro/kids/3-1.html33