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概要

エコジン8・9月号

二ッポンのエコな現場先進的なエコ活動に取り組む各地の自治体やNPO、企業をご紹介します。新潟県佐渡市左:放鳥されたトキは人里に近い水田でドジョウやカエル、ミミズなどの餌をとる。世帯数: 2万4 , 6 3 9世帯右上:水田の水を抜く「中干し期」にも、ドジョウやヤゴ、オタマジャクシなどが生息する水が無くならないように「江(え)」と呼ばれる深みを設置。生きものたちはここに逃げ込むことができる。“生きものを育む農法”のひとつだ。総人口: 6万1, 216人( 2 013年7月1日現在)URL : http://www.city.sado.niigata.jp/下:トキの餌となる生きもの調査を行う子供たち「佐渡K i d s生きもの調査隊」の活動。佐渡では、地域が一体となって豊かな自然環境の保全のために取り組んでいる。「トキとの共生」をキーワードに、環境と経済の好循環を実現2008年9月、新潟県佐渡市で飼育繁殖された10羽のトキが大空へ飛び立った。市は、この試験放鳥に合わせて「朱鷺と暮さとらす郷づくり認証制度」を立ち上げた。この制度は、トキの餌場となる水田で生き物を育み、トキをシンボルとした安全・安心な米づくりを目的としている。「“生きものを育む農法”の実施」や「“生きもの調査”の実施」など基準を定め、基準をクリアした水田を佐渡市が認証する仕組み。そのねらいについて、同市農林水産課生物共生推進係の西牧孝行氏はこう語る。「佐渡のお米は、2004年の台風の影響ときで大きなダメージを受けた後、その販売力を回復できずにいた。販売不振で米の生産調整が強化されれば休耕田が増え、トキの棲む里山の崩壊につながる……その危機感は相当だった」。とき取り組みの結果、「朱鷺と暮らす郷づくり認証米」はブランド化に成功し、佐渡米が売り切れるようになった。認証制度に取り組む農家も増え、認証農地面積は08年の420ヘクタールから、12年は1,300ヘクタールを超え拡大している。「今後は生物多様性の大切さをさらに浸透させ、産地と消費者の相互理解を深めるための産地視察や交流も推進したい」さと30