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概要

エコジン8・9月号

茅根創先生に聞きました東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻教授サンゴ礁と地球環境の関わりについて教えてください。サンゴ礁は、日本では、沖縄を中心に九州魚や甲殻類といった水産資源の供給場であり、の対馬が北限で、本土ではほとんど見られま経済的基盤となる観光資源でもあり、天然のせん。ですが、北緯30度以南の地域では、ご防波堤としても欠かせないものでもあります。く一般的な海岸と言えます。そんな一般的なしかしいま世界的にサンゴ礁の破壊が深刻海岸がなぜ大切なのかと言うと、生物が生き化しています。そのひとつがサンゴ礁の白化ていくために必要な住処と食糧の両方を、サです。サンゴは体内に共生藻を宿しており、ンゴが海の生物たちに与え、海洋において、これがサンゴを緑や黄色などさまざまな美し最も種の多様性が豊かな生態系を生み出してい色に見せているわけですが、サンゴはストいるからです。そして地域の住民にとっては、レスを受けると、体内の共生藻を体外に放出してしまいます。これがサンゴの白化です。白化にはいくつか原因がありますが、地球温暖化による海水温の上昇もそのひとつです。サンゴは通常、生息する場所の最高水温より2℃水温が上昇すると白化することがわかっています。近年は海水温が平均で0.7℃上昇しているため、高水温が引き起こされやすくなっており、1998年には全世界で、それ以後も地域ごとに4~5年に1回、サンゴの白化が起海水温の上昇などにより、白く変色してしまったサンゴ。こっています。現在予測されてい24