エコジン4・5月号

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エコジン4・5月号

発行:2 0 1 3年4月エコローカル通信第五号持続可能な社会作りを進めるさまざまな地方独自の取り組みを紹介するコーナーです。東京都八丈島DATA面積:69.5平方キロメートル総人口:8,217人/世帯:4,566世帯東京の南方海上287キロメートルに位置し、富士火山帯に属する伊豆諸島南部の火山島。主要産業は、観葉植物栽培と沿岸漁業。伝統的な干物のくさや加工や、本場黄八丈織でも知られる。都・町連携でめざす地域循環型モデル文/本吉恭子地熱発電8割に挑む!「自然エネルギーの島」深紅のハイビスカスが咲き乱れ、8,000人余りが暮らす八丈島。東西2つの火山がそびえるこの島には、東京都唯一の地熱発電所があり、現在、島内で利用される電力の25%が地熱発電によってまかなわれている。東京電力八丈島地熱発電所の運転が始まったのは、1999年3月。地下1,650メートルから、マグマによって熱せられた3 0 0℃の地下水の蒸気を取り出し、その圧力でタービンを回して2,0 0 0キロワットの発電をしている。「そもそも富士火山帯に属する八丈島は、地熱資源の宝庫。火山のエネルギーを資源とし、地域活性化につなげられたら……。地熱発電の開始にはそんな自治体の想いがありました」と語るのは、八丈町役場企画財政課の菊池良さん。これが地熱発電所の建設地を探していた東京電力の思惑とも一致した。タービンを回した後の蒸気も、まだ熱資源として利用できる。「常春の島」と呼ばれる八丈島だが、冬は雪が降ることもあるほど気温が下がる。そこで地熱発電所の周囲に13棟の温室を設置し、冬期、発電後の蒸気の熱を観葉植物栽培に利用している。さらに2013年1月、東京都は八丈島の地熱発電の規模を3倍に増やし、将来的に島の電力の約26